2025年の台風の発生個数は27個と平均並となりました。日本に上陸した台風は、北海道に上陸した台風5号と、鹿児島県に上陸した台風12号、そして四国から房総まで上陸と再上陸を繰り返した台風15号の3個でした。特に台風15号では、静岡県・牧之原市で発生した観測史上最大級の竜巻が、大きな被害を引き起しました。ニュース記事によると、竜巻被害からの復興はまだ続いているようです。
そして2024年に続き、2025年も気象業界ではAIが話題になりました。ECMWFは2025年7月1日に、ECMWF’s ensemble AI forecasts become operationalというニュースにて、AI気象予測モデルAIFSの運用開始を公表しました。またGoogleがWeatherNext2をリリースするなど、AI気象モデルは急速に進化しつつあります。AIの登場によって、気象予測はシミュレーション登場以来の大変革の時代を迎えています。
一方、気象予測とは異なる分野でもAIの活用が進みつつあります。それがマルチモーダルAIです。テキストを入力すると画像が生成されるAIなど、入力と出力のモーダル(形式)を変換した生成が可能となりました。そしてAI自体の性能や安定性も向上し、驚きの生成能力を発揮するようになりました。こうした技術は将来的に気象解説にも活用できるのではないか?そんな可能性を議論するために、2025年11月に開催された気象講演会「生成AI×気象解説:気象情報を音声や画像などに変換するマルチモーダルAIの可能性」では、NotebookLMというAIサービスを活用した事例を紹介しました。
NotebookLMは、最初に資料をアップロードすると、それを対象としたチャットなどの様々な操作が可能となるサービスです。一般のチャット型サービスとは異なり、こちらが指定した資料を対象としてくれるため、天気のように変化しつづける現象に対してもAIを活用できるようになります。上記のページでは、気象庁防災情報XMLの府県気象情報や府県天気予報、全般1か月予報などをMarkdown化した資料を題材として、NotebookLMの活用例を示しています。AIが自動的に内容をまとめてくれるだけでなく、それを音声や動画、インフォグラフィックに変換してくれる機能が面白いです。視覚的、聴覚的なデータに変換すると、気象情報への没入感が増大するような気がします。音声解説は10分ほども続く長いものですが、ついつい聞き入ってしまうような魅力があります。