今後の人文情報学の課題として,モニュメント的な大目標を掲げ,多くの研究者が資源や知識を共有する機会を提供し,集団的に解決策を見出していく研究プログラムを作り出すという課題を取り上げてみたい.この課題を取り上げた動機は,個人的な競争型研究を越えた集団的な共創型研究への期待である.近年のオープンサイエンスの潮流においても,研究者集団を対象としたグランドチャレンジ型研究やコンテスト型研究,あるいは市民や企業を巻き込んだ超学際的研究を通して,個人を越えた集団としての研究パフォーマンスをどう向上させるかという視点が欠かせない.そこで本発表では,人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)が公開するオープンデータを中心に,人文情報学においてどんな共創型研究が構想できるかを考えてみたい.
@InProceedings{ sigch17a,
author = {北本 朝展},
title = {人文情報学における共創型研究とオープンサイエンスの潮流},
booktitle = {情報処理学会技術報告},
volume = {2017-CH-114},
number = {10},
pages = {1-7},
year = 2017,
month = 5,
note = {},
}