1. 九州北部地方における大雨(2017年7月)

2017年7月に発生した、九州北部地方の大雨に関して、気象データを中心にまとめます。

レーダー画像

リアルタイムの雨雲レーダー画像から豪雨地域を抽出することで、時系列画像として閲覧できるようにします。

  1. レーダー画像(ズーム8)
  2. MP4動画
  3. GIF動画

以下は2017年7月4日9時からのレーダー観測値の空間分布を描きました。ただしレーダー観測値は地上観測で補正していませんので、観測値の精度は絶対値としては正しくない場合があります。ただし相対的な分布として見るならば十分に使えます。

10分合成レーダー積算値の分布(mm) 10分合成レーダー最大値の分布(mm)
10分合成レーダー積算値の分布 10分合成レーダー最大値の分布

防災気象情報

当日のツイート

福岡県に大雨特別警報。朝倉市黒川では12時から18時の6時間で534mmの雨量。これは本当に稀な現象で、過去40年分のアメダス記録を調べても、これを上回るのはたった1回だけ。正真正銘の危険な状況。https://t.co/bCdt7R5FKz

— 北本 朝展 (@KitamotoAsanobu) 2017年7月5日

しかし気象庁は、なぜ未だに6時間雨量を計算しないのだろう。気象庁が発表する雨量は1時間、3時間、24時間なので、6時間や12時間続く今回のような大雨の危険性が見過ごされてないだろうか。2013年の大島豪雨も、危険を象徴したのは6時間雨量だった。

— 北本 朝展 (@KitamotoAsanobu) 2017年7月5日

朝倉市黒川(北小路公民館)の雨量は、13時から19時の6時間で535ミリ。12時から19時の7時間で602ミリ。場所はこの付近。山間の集落なので、周囲の山々から相当な量の雨水が押し寄せているのではないか。心配である。https://t.co/qP0M5L1vPy

— 北本 朝展 (@KitamotoAsanobu) 2017年7月5日

「記録的短時間大雨情報」がこれほど連発されている状況はちょっと記憶にない。記録的短時間大雨情報データベースhttps://t.co/Bz0W8aqWvb
を見ると、7月5日だけで福岡県14件、大分県2件、佐賀県1件の計17件が出ている(19時30分現在)。

— 北本 朝展 (@KitamotoAsanobu) 2017年7月5日

朝倉市黒川の雨量は依然として増加中で、12時から20時までの8時間雨量が692ミリ。これは日本のアメダス史上最大の12時間雨量を記録した1998年9月の高知豪雨の695ミリに8時間で達したことになり、ちょっと信じがたい豪雨である。https://t.co/nRBY3QgTXr

— 北本 朝展 (@KitamotoAsanobu) 2017年7月5日

朝倉市の大雨は、同じ市内で雨量が大きく違うという線状降水帯の怖さを示している。例えば朝倉市甘木では、土砂降りは14時から16時のみで総雨量は約200ミリ。ところが朝倉市黒川では未だに大雨が続き、9時間雨量が774ミリと空前の豪雨となっている。2地点の距離は20kmもない。

— 北本 朝展 (@KitamotoAsanobu) 2017年7月5日