1. 概要

地球環境に関する現在、過去、未来のデータは爆発的に増大しつつあるが、中にはデータを活用するための情報基盤が未整備なために死蔵されているものもある。また研究の融合化が進むにつれて、自分野のデータだけではなく他分野のデータも融合して活用する研究がますます求められるようになってきた。

そうした動きに合わせて、地球データ統合プロジェクトをいくつか進めている。その状況を以下にまとめる。

プロジェクト 目的 対象 規模
デジタル台風 科学データと社会データの統合、現在・過去・未来の統合 単一 小規模
Vertical Earth 分野をまたぐ統合(Vertical Integration)、ネットワークをまたぐ統合(Horizontal Integration) 複数 中規模
DIAS CPS 異種大規模データの統合、大規模情報空間を用いた統合 複数 大規模

2. 社会利益分野

ここで重要となるのが、社会利益分野という考え方である。社会利益分野(societal benefit area)とは、データを有効に利用することによって社会的な利益を向上させるような意思決定が可能な分野で、全球地球観測システムGEOSS(Global Earth Observation System of Systems)では以下の9つの分野が取り上げられている。

  1. 災害(disasters)
  2. 健康(health)
  3. エネルギー(energy)
  4. 気候(climate)
  5. 水(water)
  6. 気象(weather)
  7. 生態系(ecosystems)
  8. 農業(agriculture)
  9. 生物多様性(biodiversity)

こうした社会利益分野に対して、どのようなデータを観測すべきかという点はそれぞれの分野において専門家が決めるべき事柄であるが、そうした観測されたデータを統合し、それを意思決定に活用できる形で提供できるように整備することは情報学の役割である。また、情報学はこれまでのデータに関する研究成果を活用し、データの新たな観測方法や処理方法、さらには活用方法についても他分野に提案していくことが期待されている。このような観点で見た場合、私の研究は以下のように分類できる。

  1. 災害(disasters)
  2. 健康(health)
  3. エネルギー(energy)
  4. 気候(climate)
  5. 水(water)
  6. 気象(weather)
  7. 生態系(ecosystems)
  8. 農業(agriculture)
  9. 生物多様性(biodiversity)

3. 参考文献(全リスト

  1. 北本 朝展, "地球環境データの統合", 融合情報学シンポジウム 分野横断データ中心科学シンポジウム, 2008年04月 (パネルディスカッション) [ 概要 ]
  2. 北本 朝展, "データ中心科学の社会利益分野への貢献 - 農業や生物多様性、災害に対するより良い行動に向けて", 平成24年度総合研究大学院大学国際シンポジウム 「知の循環社会-グローバル融合社会における情報循環ネットワークの創成」, 2012年12月 (in English) [ 概要 ]