1. 気象衛星画像

2004年1月13日から1月16日にかけて、北海道では激しい雪が降り続き、交通が各地で寸断され混乱に陥った。特にオホーツク沿岸地域は強風を伴う大荒れの天気が続き、場所によってはここ30年間で最も激しい大雪となった。

温帯低気圧の大きさ

以下に示す画像は、発達した温帯低気圧の雲の分布を示す画像である。画像は台風画像の場合と同じ方法で作成した。上の画像は台風画像で用いているのと同じサイズ(2600km幅)、下の画像は縦横それぞれ2倍のサイズ(5200km幅)の画像である。まず2003年で最強の台風だった台風200314号と同じスケールで比較してみると、温帯低気圧の雲パターンの方がはるかに大きなスケールの広がりを持つことがわかる。これは温帯低気圧が、地球規模の大気の流れに対応する気象現象であることによる。下の画像でようやく、雲パターンの全貌が捉えられている。

温帯低気圧(中心気圧964hPa)の画像
可視画像:2004年1月14日 1300 JST
台風200314号(中心気圧910hPa)の画像
可視画像:2003年9月11日 1200 JST
GOE904011404.0.1300km Typhoon 200314
台風画像の2倍のスケール(画像は拡大)
可視画像:2004年1月14日 1300 JST
GOE904011404.0.2600km

筋状の雲

次にこの低気圧によって引き起こされた日本海のいわゆる「筋状の雲」を見てみる。ほとんど日本海全域に広がっており、この寒気が非常に強力なものであることがわかる。また北海道は全域が厚い雲に覆われ、降雪の激しさをうかがわせている。

日本海の筋状の雲
可視画像:2004年1月14日 1300 JST
GOE904011404.0.soj
日本海の筋状の雲
可視画像:2004年1月15日 1300 JST
GOE904011504.0.soj

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