1. 台風画像コレクションの構築

下の衛星画像は、気象衛星ひまわり(GMS-5)が撮影した衛星画像(赤外チャネル)である。この画像には、北半球に1個、南半球に2個、合計3個の台風が出現している。これら台風の中心位置は、気象庁が刊行する「ベストトラック」とよばれるデータセットを用いて決定できる。そこでこの座標を中心としてその周囲を地図投影(ランベルト正積方位図法/ランベルト等積天頂図法)することで、台風中心が画像中心と一致し、かつ面積が正しい画像を生成することができる。これが本研究で用いる「台風画像」である。その大きさは、通常の場合は、縦横とも2600km幅としている。

A full disk image from the GMS satellite
9626 (Northern) 0860 (Southern)
Typhoon 9626 Typhoon 0860

2. 台風画像コレクションの現状

(注)最新の数字は、 デジタル台風 のページにあります。

2006年7月現在 北半球 南半球
ベストトラック提供者 気象庁 オーストラリア気象局
緯度範囲 赤道より北 赤道より南
経度範囲 東経100度 -- 東経180度 東経90度 -- 東経170度
台風シーズン数 26 25
台風系列数 666 269
台風画像数 約107,600 約30,300
系列あたりの台風画像数 53 -- 433 25 -- 513

3. 台風画像の多様性

ある台風のある1日

Typhoon 199713 on Aug 15, 1997 下の画像は台風199713号の1997年8月15日を並べたものである。隣り合った画像は1時間しか離れていないが、1時間ではあまり大きな変化を示さないことがわかる。

ある台風の一生

Typhoon 199713 Life Cycle 上と同じ台風199713号の変化を1日ごとに並べたものである。1時間では目立たない変化も、それが積み重なって1日になると、大きな変化となっていることがわかる。

動画像

  1. 赤外画像 (MPEG : 4.9MB)
  2. 分類画像 (MPEG : 4.9MB)
  3. 形状分解画像 (MPEG : 4.9MB)
  4. 固有台風画像 (MPEG : 4.7MB)