1. 台風シーズンとは

台風シーズンの定義

一般的には「台風シーズン」という言葉は「台風が日本にやってくる季節」という意味になりますが、台風の記録においては「台風発生に関する1年間の境目」を意味します。「台風1号」などの番号方式における数え始めの起点も、台風シーズンに基づいています。本サイトでは、台風シーズンの定義は以下のようになっています。

  1. 北西太平洋地域 1月〜12月
  2. 南西太平洋地域 7月〜翌年6月

すなわち、日本付近の台風シーズンは1月から始まり、その台風シーズンに発生した最初の台風を「台風1号」と呼びます。また、北半球と南半球では台風シーズンが逆転することになります。

最も早く発生した台風、最も遅く発生した台風

では、北西太平洋地域において、最も早く発生した台風と最も遅く発生した台風はどの台風でしょうか。それを探すために、月から台風系列を検索の「台風発生月で検索」を使って、台風シーズンの始まりである1月と、台風シーズンの終わりである12月に発生した台風を検索してみます。

その結果、最も早く発生した台風、最も遅く発生した台風は以下のようになります。

  • 最も早く発生した台風:台風197901号(1979年1月2日0000UTC)
  • 最も遅く発生した台風:台風200023号(2000年12月30日0000UTC)

また台風200023号は、翌年にまたがって生きた「年越し台風」(実は世紀もまたがって生きた「世紀越し台風」)ですが、そのようなシーズン越え台風(越年台風)(UTC基準)を検索すると、1951年以降に5個あったことになります。

「本当の」台風シーズン

しかし、シーズン越え台風がいくつもあるのは、そもそも12月31日と1月1日が台風シーズンの境界として適切ではないことを示しています。では、シーズン越え台風が存在しないという意味で、最適な台風シーズンの境界日とはいつなのでしょうか?そこで日付で検索を使って、それぞれの日に存在した過去の台風を検索してみると、1951年以降に台風が存在したことのない日が見付かります。それは2月8日から2月14日の期間です。この期間の真中をとって境界と定めれば、「本当の」台風シーズンの境界は「2月11日」となります。

実はこの境界については、台風201502号の発生によって状況が変化しましたが、ひとまず2月中旬であることには変化ありません。そこで、2月11日を台風シーズンの境界とし、その場合の「本当に」最も早く発生した台風と「本当に」最も遅く発生した台風を調べてみましょう。2月に発生した台風を分析してみると、以下のようになります。

  • 「本当に」最も早く発生した台風:台風196503号(1965年2月15日1800UTC)
  • 「本当に」最も遅く発生した台風:台風196701号(1967年2月5日0600UTC)

つまり、台風個数統計月ごとの台風経路図でも明らかなように、12月ではなく2月が、本当の意味での台風シーズンの境界と言えます。ただし現実的な使い道を考えると、西暦年と台風シーズンとが一致していた方が便利ですので、台風シーズンは1月から12月となっています。

(注)なお北大西洋地域における「シーズン越しハリケーン」は、1954年のHurricane Aliceと2005年のTropical Storm Zetaの2つだけのようです。

2. 台風1号に関する統計

台風番号で検索などを使って、台風1号の統計を調べてみましょう。

まず台風1号の発生日について調べてみます。最も発生が早い台風1号と発生が遅い台風1号については、台風1号の発生月日時を昇順にソートまたは、台風1号の発生月日時を降順にソートすることで、簡単に調べることができます。

しかし「本当の」台風シーズン基準においては、必ずしも台風1号が「シーズン最初の台風」とはなりません。この意味での「シーズン最初の台風」として最も遅い台風はどれか、これを一発で調べる方法は今のところありませんが、以下の方法によって調べることができます。

台風シーズン区切りとなる2月11日より前にすでに台風1号が発生しているとして、ここでは台風2号を調べる必要があります。台風2号の発生月日時を降順にソートし、遅い方からその年の台風1号の発生月日時を確認していきます。これは、ページ上下のナビゲーションを使って、番号を一つさかのぼることによって調べることができます。すると1975年については台風1号が1月に発生しており、実質的には台風2号が「シーズン最初の台風」となることがわかります。つまり「本当の」台風シーズン基準では以下のようになります。

  • 最も遅い「シーズン最初の台風」:台風197502号 - 7月27日18時(UTC)

このことは台風無発生期間ランキングでも見ることができます。このランキングにおける上位は、前年の10月から12月に始まる期間となっていますが、4000時間を越える無発生期間の中で、一つだけ1月から始まっているものがあります。それが1975年です。台風1号から台風2号まで約半年も台風の発生が途絶えたことを考慮すると、1975年が台風の発生が最も遅かった年とするのも妥当ではないかと思えます。

なお台風の発生が遅かった1998年1975年を見てみると、1998年は発生数が16個と特に少なく、1975年は21個と平均よりも少なくなっています。

次に平均的な発生日を調べてみます。1951年から2009年の統計から計算すると以下のようになります。

  • 西暦台風シーズン基準:平均=3月7日(標準偏差53日) / メディアン=3月1日
  • 本当の台風シーズン基準:平均=4月13日(標準偏差38日)/ メディアン=4月11日

平均的にみれば、西暦台風シーズンでは台風1号は3月上旬の発生ですが、本当の台風シーズンでは最初の台風は4月中旬の発生となります。後者の場合、標準偏差が約1ヶ月ですので、3月中旬から5月中旬にかけて最初の台風が発生すれば、まず平年並み(例年通り)のパターンと言ってよいでしょう。ただし発生日の分布は発生日が遅い方向に多少裾が長い分布になっており、メディアンは平均よりも少し早くなっています。

なおこのようなシーズンの変わり目には、台風無発生期間が長期間にわたって続きます。このような期間のランキングについては、以下のページを参照して下さい。

3. 日本各地の台風シーズン

日本各地の台風シーズンとは、台風が接近する時期(季節)を場所ごとにまとめた統計情報で、いろいろな場所に旅行したり、何かを計画したりする場合に便利な情報でもあります。これを調べるには、以下のような方法を用います。

  1. 地名(緯度・経度)で検索にアクセスします。
  2. 調べたい場所に対して半径150km以内を通過した台風のリストを表示します。
  3. 地図の下に表示される「次の操作」で、「最接近月分布を表示」をクリックします。
  4. 1951年以来にその場所に接近した台風の数が月ごとに表示されます。この数が多い時期が、最も台風の影響を受けやすい時期ということになります。
  5. 同様に「最接近月分布(上中下旬)を表示」を選ぶと、より細かい単位で台風シーズンをチェックすることができます。