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いつもデジタル台風活用させていただいています。
200314号は「Maemi(マエミー)」と思っていましたが、気象庁のホームページでは、マエミーというリストが見当たりません。
webを調べると「天気」1999年10月号p63-66で「マエミー」と記載されていた可能性があります。
実際、何が正しいのでしょうか?
いつもご利用ありがとうございます。確かに台風200314号の名前は「Maemi(マエミー)」です。ところが、気象庁のページ台風の番号と名前には「マエミー」がありません。これはなぜでしょうか?
まずマエミーの前後の台風の名前を調べてみましょう。マエミーの一つ前の台風200313号は「DUJUAN(ドゥージェン)」、一つ後の台風200315号は「CHOI-WAN(チョーイワン)」です。これらの名前を、前述の気象庁の「台風の番号と名前」のページで調べてみると、ドゥージェンは86番に、チョーイワンは88番にあることがわかります。ところがその間の87番だけ、なぜかマエミーではなく「Mujigae(ムジゲ)」となっていますよね。となると、何らかの理由で、87番だけ名前が変わったのではないかと思えてきます。
ではなぜ、ここだけ名前が変わったのでしょうか。実は「マエミー」という台風の名前が引退したためなのです。台風が大きな被害を引き起こした場合、その災害の記憶をとどめると共に他の台風との混同を避けるため、その台風の名前を引退させて新しい名前と置き換えるかどうかを台風委員会で議論することになっています。台風200314号の災害としては、日本では宮古島での大きな被害が伝えられましたが、国際的に見ると韓国の被害の方が規模は大きく、死者100人を越える大災害となりました。そこでマエミーの引退が提案され、2005年11月に開催された第38回台風委員会において、マエミーの引退とムジゲへの変更が正式に決定しました。このような経緯を経て、現在はマエミーがムジゲになっているのです。
なお、引退した台風の名前はマエミーだけではなく、他にもいくつかあります。英語ですがWikipediaのList of retired Pacific typhoon names (JMA)ページに、引退した台風のアジア名のリストがまとめられています。
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