ご質問ありがとうございます。現在日本の南海上にある台風18号の位置ですが、確かにGoogle Earthなどを使って確認してみると、2009年10月6日9時現在の台風の位置は、沖ノ鳥島から約500km、沖大東島から約200kmの距離にあり、沖大東島の方が近いことがわかります。ちなみに大東諸島からも400km弱に近付いてきましたので、現在の台風の位置は南大東島の南と発表されています。
このように沖大東島の方が近いのに、なぜ「沖大東島付近」と言わないのか?という疑問ですが、これは気象庁の予報用語がその原因です。気象庁が予報に用いる地名については、すでに気象庁 | 地名のようなリストが定められています。ここには沖の鳥島や南大東島は入っていますが、沖大東島は入っていませんので、いくら台風が沖大東島に接近しても、この地名は気象庁の情報には直接出てこないことになります。これはおそらく、沖大東島には一般の人々は住んでおらず知名度も低いために、むしろ沖の鳥島(ここは無人島ですが日本の南端として著名)や南大東島を基準にする方がわかりやすいとの判断が働いているのではないかと思います。
その他に気象庁の予報に出てくる地名については、地域名、地方海上予報区、全般気象情報(日本)、全般気象情報(アジア・北西太平洋)のページにまとめられています。ある一つの地名がカバーする範囲が実際にはかなり広い場合もありますので、ただ地名を確認するだけではなく、必ず地図で現在位置を確認するように心掛けることが重要になってきます。