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先日「2016年台風6号の根室半島通過について」を質問した者です。さっそくの解答ありがとうございました。その中で「台風の1時間ごとの位置はベストトラックに記載がなく確定していない」とのコメントを頂きました。
ところで197830号以降の各台風について「全画像一覧」のページのサムネイル画像を押すと「台風xx号/xx年xx月xx日xx時00分(JST)の観測データ」のページへ移ります。ここでは1時間ごとの位置が表示でき、ベストトラックの3時間ごとの位置を単純に内挿したものではないようです。そして経路画像の経路もベストトラックより滑らかに見えます。この1時間ごとの位置は何なのでしょうか。
この1時間ごとの位置は「デジタル台風」が補間した値です。気象庁が正式に公表したベストトラックの値は、台風201606号のページに出ているものだけで、それ以外はすべてこちらが勝手に(?)補間した値です。補間する理由は、気象衛星画像から台風中心画像を切り抜くためには台風の中心位置が計算上必要だからですが、これは実測位置ではなく計算による推定位置ですので、気象庁の公式情報とは区別する必要があります。
補間にはスプライン曲線を使っています。スプライン曲線は点と点を滑らかに結ぶ性質を持つため、台風のように滑らかに移動すると考えられる物体の動きの表現には適しています。より詳しい方法については、北本 朝展, 小野 欽司, "台風画像コレクションの構築および台風解析への応用", NII Journal, No. 1, pp. 7-22, 2000年12月をご覧下さい。なお、経路図では1時間ごとの位置をスプライン補間していますが、台風高頻度観測 - 「ひまわり8号」画像/動画では2.5分ごとの位置をスプライン補間しています。
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