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夏休みの宿題で台風の目の研究をしています。今年の台風について、それぞれの台風の直径と目の直径を知りたいのですが、どうすれば分かりますか。また気象衛星観測画像でそれぞれの台風の画像がありますがこれは何キロ四方の写真でしょうか。教えてください。
デジタル台風では、台風の中心と画像の中心を一致させた画像を「台風画像」と呼んでいますが、これは512画素四方の画像が地球上の2600km四方に対応するように作成しています。つまり1画素の大きさは2600/512=5.08kmですので、おおよそ5kmとみなして下さい。したがって、台風の目の直径として縦と横の画素を数え、それを5倍すれば、直径をキロメートルで計算することができます。なお、全球画像や日本域画像など、他の画像では同じ計算式は使えません。あくまで「台風画像」に限定した使い方であることに注意してください。
また、台風の目は円形ではないことも多く、楕円形や多角形になることもあります。そのような場合は、どこの直径を測るかを考えながら、形の変化についても記録してみて下さい。
ところで、夏休みの宿題にデジタル台風を使うというのは、よいアイデアですね。デジタル台風は教育の場でもよく使われています。台風情報と教育(理科・自由研究)のページや、デジタルたいふうキッズなどは、学習や調べものにも使えると思います。
また、今年の夏にイチオシなのが、7月に登場したひまわり8号です。ひまわり8号は世界でも最高の性能を誇る気象衛星で、台風高頻度観測の動画は、世界で初めて台風の発生から消滅までの一生を高頻度の連続的な動画として記録したものです。この動画の中には、研究者もまだ知らない現象がたくさん隠れているはずです。台風がどのように生まれるのか、じっくりと観察してみてはどうでしょうか?
なおこちらの画像は、縦横650画素で1300km四方を撮影したものです。つまり1画素は1300/650=2kmに相当しますので、上記の台風画像よりも高い空間解像度で台風の大きさを計測できます。また時間解像度も2.5分に1枚なので、台風画像が1時間に1枚なのと比べると24倍の解像度があります。今のところ静止画は提供していませんが、動画を停止して測れば、なんとか測れなくもないのではないでしょうか。ただし機動観測域の性質上、同時発生時にすべての台風を観測することはできませんので、ご注意下さい。
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