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(回答者注)米軍台風情報をお探しの方は台風情報 - 気象庁と米軍(アメリカ海軍)JTWCをご覧下さい。以下は米軍台風情報に関する議論です。
追記事項で申し訳ありません、次の点に注意して下さい。
JTWCの予報の目的が、軍事作戦の展開に供するのが目的です。とは言え、各国の政府間協定・条約に基づく国際交換が行われる一環で公表されていること。この点は頭に入れておいて下さい。
熱帯低気圧の識別番号ですが、番号の割り当て基準が異なります。JTWCでは熱帯低気圧(風速が1分平均で30ktを超える場合)に番号を割り当てます。風速のクラスによってTropical Storm, Typhoon, Super Typhoonを区別しています。台風の名称は日本の気象庁の名前を用いています。仮にJTWCでTropical Stormとして日本で台風としていない場合、NONAMEあるいはNAMELESSといった表記が行われます。
注意することはJTWCの進路予想と、周辺国の進路予想との違いがあることと、JTWCの進路予想は、あくまで軍事目的に供することが前提ですので、誤解のないよう注意して下さい。
JTWCでは元来、文字データで進路情報を出していた経緯がありますので、なるべくなら文字データを使った方がよろしいかと思います。更新は予告なく停止することがあります。
これはアメリカ軍台風進路予想図についてへのコメントです。おそらく最初の質問とは別の方だと思いますが、丁寧にご説明いただき、ありがとうございました。
さて私の方からも、こちらのコメントに追記します。
まずこちらのコメントの方が気にされているのは、もしかすると以前の質問にあった
日本気象庁の発表より精度が高いのでそちらを使いたいのです。
という意見かもしれません(これは私の意見ではなく質問者の方の意見です、念のため)。このような意見によって米軍台風情報の利用が広まると、日米双方にとって好ましくない状況になるかもしれません。米軍サイトには余分な負荷がかかり、本来の目的に反する利用が多数を占める状況となるからです。
実はネット上でも「米軍サイトは精度が高い」という意見をよく目にします。これは本当でしょうか?定量的な比較が手元にないのであくまで印象ではあるのですが、少なくとも気象庁の予報はキメが細かく、微細な動きもうまく予報しているケースが目につきます。逆に米軍予報の方は、大雑把で粗っぽいような印象もあります。まあ、米軍台風情報は軍事情報だから対外公表する時にわざと精度を落としているのだ、という可能性もゼロではありませんが、わざわざそうする理由はないでしょう。なんといっても米国政府もこれを利用しているのですから。
また以前ならば、米軍予報の方が5日予報で予報期間が長いという利点もあったのですが、気象庁でも5日予報が始まりましたので、その意味でも米軍予報を利用する価値は薄れました。今となってはあえて積極的に米軍予報をチェックする意義はないかもしれません。それでも、複数の情報源から情報を入手して総合的に判断するということも場合によっては必要で、そうした目的に利用するのが適切な利用方法だと思います。
ということで、みなさま、まずは日本の気象庁の情報を確認するようにしてください。
次に、コメントの最後にある「文字データを使ったほうがよろしい」という部分ですが、これは意図がよくわかりませんでした。日本の気象庁サイトでも進路図が中心になっていますし、ビジュアルな情報は言語を問わず利用できます。もともとは文字データだったというのはその通りだと思いますが、文字データがうまく活用できる方なら、すでに活用されているのではないでしょうか。
インターネットの進展によって海外の情報が容易に入手できるようになり、情報の利用と活用にはより多くの知識とリテラシーが必要になってきました。みなさまも、情報の意味をよく理解しつつ、多種多様な情報をご活用下さい。
なお台風の識別番号については、台風(熱帯低気圧)の定義とその一生や台風の名前(アジア名)に、また台風の分類については、台風の強さと大きさ - 気圧と風速の単位や台風(タイフーン)・ハリケーン・サイクロンにも関連情報があります。
(追記:2009-09-16)この質問にはさらに詳細な解説があります。
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