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2010年01月31日 12:45 JST
台風18号上陸情報問題はまた新たな局面を迎えました。1月28日に気象庁から、予報業務許可事業者に対する指導についてが出て、これまで非公式にしか考えを伝えてこなかった気象庁が、ようやく公式な文書として自らの考えを表明しました。このこと自体は一歩前進ですが、解決に向けての道筋はまだ見えていないように思います。またこの文書では、当初に問題になっていた「上陸情報を勝手に公表したこと」はもはや主要論点になっておらず、「気象庁の公表したデータを自分に都合のよいように解釈して情報を流布したこと」が問題となっている点も興味深いです。具体的にはどういうことでしょうか?
気象庁は昨年の11月27日に、台風18号の経路の確定値(ベストトラック)を公表しました。その際に速報値と確定値で台風のみかけ上の位置が変わったことが話題になっています。台風の位置は速報値では度分秒単位、確定値では0.1度単位で公表するために、実質的には同じ位置であっても、有効桁数の関係で数字に若干の違いが生じることがあります。例えば2009年10月8日午前4時の位置は、以下のように見かけ上の位置が変わりました。
2010年01月08日 18:30 JST この架空記事は、決してウェザーニューズを批判するためのものではありません。私自身はむしろ、ウェザーニューズにはもっと頑張ってほしいとさえ思っています。ただ今回の問題に関しては、「勝利」や「敗北」などレッテルありきの報道に基づいて議論するのは、正直言って子供っぽい感じがしています。これは産経新聞やマスコミの問題なのかもしれませんが、気象報道における公平な競争環境を作り出すことにつながるよう、もっと本質的な問題を議論する「大人の戦い」が見たいところです。 (*1) ウェザーニューズ自身は、プレスリリースでは「勝利」に類する言葉は使っていません。念のため。 2009年12月23日 18:00 JST
気象庁から12月21日に、2009年(平成21年)の台風についてが発表されましたが、台風18号の上陸日時・場所に関しては
10月8日5時過ぎ 愛知県知多半島付近と明記されていました。気象庁の見解としては、知多半島上陸で確定したようです。志摩半島に関する見解についてはわかりませんが、たとえ陸地をかすったとしても通過扱いにするということでしょう。 2009年11月16日 21:30 JST
気象庁から台風第18号における5日先までの台風進路予報利用状況調査についてという報告が発表されました。主な調査結果は5日先までの台風進路予報にどのくらいのニーズがあるかというもので、なかなか興味深い資料です。今回の5日台風進路予報は比較的うまくいったケースなので、「まあ満足」まで含めると比較的多くの人が好意的に見ている感じです。また4日先以降の予報はあまり重視していないとのことですが、これは防災担当部局へのアンケートだからかもしれません。台風対策に5日もかかるようではそもそも対策自体に問題ありということですので、5日前から予報が得られるメリットが小さいということでしょう。むしろ台風対策にもっと時間がかかる(?)、農業や漁業など別のユーザ層にもアンケートをしてみてほしいところです。
なお私が個人的に興味を持ったのは、「台風第18号進路予報を何から入手されましたか。」という調査です。「気象庁のホームページ」が88%とトップに来るのは当然として、興味深いのは「気象庁・都道府県以外のHP」が30%と4位に食い込んでいること。しかも具体的なサイト名にはアメリカ・ハワイの米軍合同台風警報センター(JTWC)のサイトが出ています。やっぱり、シングルボイスよりも複数ボイス、いろいろな情報を参考にできる世界の方が幸せなのではないでしょうか?
もう一つ上記のデータで興味深いのは、「都道府県のホームページ」から情報を入手する割合が地域によってかなり違うこと。高いのは「中国」「北陸」なのに対して、低いのは「北海道」「九州南部」「沖縄」「四国」。北海道は別としても、それ以外の台風がよく来る地域で低いという傾向があるようです。これはなぜなのでしょうか?
2009年11月03日 11:00 JST
台風18号(MELOR)に関する「気象庁とウェザーニューズのバトル」を積極的に取材する産経新聞から、天気予報は誰のモノ? 気象庁の情報に隠された真実はという新しい記事が出ました。この記事は10月29日に行われた、民間気象情報会社など予報業務許可事業者に対する講習会(参考資料)を受けて、改めて両者の言い分をまとめた内容となっています。しかし記事を読んだ限りでは、論点がうまく噛み合って問題が発展的に解消したという感じは受けませんでした。なぜ両者の論点が噛み合わないのか。その原因の一つに、「正しい」という言葉への過剰なこだわりがあるように思います。この視点から、私の意見をもう一度まとめてみましょう。
まず考えてみたいのが、いかなる場合に気象情報は「正しい」と言えるのか、という問題です。例えば「正しい」天気予報とは何でしょうか?たぶんこれは100%当たる天気予報ということでしょうから、残念ながら現実世界では無意味な言葉であることは明らかですね。次に「正しい」気象情報はどうでしょうか。例えばアメダスで計測した気温データを考えてみると、まず何を測定しているかが明確ですし、誰が計測しても同じ結果が出るはずですので、これを「正しい」気象情報と呼んでも差し支えないでしょう。このように、天気予報については正しさが無意味であり、単純な観測データでは正しさが意味をもつ。これらが気象情報の正しさに関して両極端に位置していると考えることができるでしょう。
さて本題。「正しい」台風情報とは何でしょうか?例えば台風の中心気圧という情報を考えてみると、ドボラック法で紹介したように台風の中心気圧は人間の判断によって決定しているものであるため、誰がやっても同じ結果が出るわけではありません。同様に台風の中心位置という情報も、計測したら自動的に出てくるわけではなく、どこを中心とみなすかに関する人間の判断が必要になってきます。このように人間の判断が介在することが原因で、各国の気象機関ごとに異なる台風情報が発表されることもあります。もちろん、各国はそれぞれに根拠をもって判断しているのですから、そのどれが「正しい」かを決めることは容易ではありません。つまり、人間の判断が介在するという問題のため、台風情報は上記の両極端の中間に位置する情報、すなわち正しさを明確に定義することが難しい情報ということになります。
さらにもう一つ、実況の問題があります。リアルタイムで発表する台風情報は、限られた量のデータと限られた時間で作成する情報ですので、誤差が生じることは避けようがありません。さらに将来がわからない状況での判断では、どうしても考え違いが生じることがあります。例えば自分の人生でも、後から振り返れば間違いが明白な判断もあるでしょうが、それは未来を知っているから言えることで、その時点で得られる不十分な情報では止むを得ない判断なのです。したがって実況で生じた誤差や考え違いを修正するためには、もっとたくさんのデータを揃えて、もっと長い時間をかけて、全体を後から振り返る「再解析」作業が必要です。台風の場合の再解析結果はベストトラックと呼ばれており、本サイトでも今年以外のデータはベストトラックを利用しています。ただしこれで情報の品質は改善できるとしても、あくまで「もっともらしい」情報というだけであって、それが本当に「正しい」情報なのかは、実は誰にもわからないのです。
以下は私の意見です。今回のバトルは本当に正しさの争いなのでしょうか?今回のバトルが勃発したのは、表向きはウェザーニューズが気象庁と異なる情報(具体的には台風が上陸したという情報)を発表したことが原因となっています。しかし本当の原因は、ウェザーニューズが「自分たちの情報の方が気象庁の情報よりも正しい」と主張することによって、気象庁の情報の正統性を侵害したことにあるのではないかと考えています。ウェザーニューズが気象庁に提出した上申書でも、ウェザーニューズは自らの情報の正しさに焦点を合わせています。しかし、気象庁の情報を「奇跡のカーブ」などと揶揄して「自分たちの方が正しい」と主張しておきながら、後から気象庁の「上陸」の定義を自己流の定義に変えてしまう(?)など、ウェザーニューズの行動にはやや節度が欠ける面も見られ、そこを気象庁は見過ごすことができなかったのではないでしょうか?それでもなお、ウェザーニューズは「正しさ」にこだわっているようです。上記の産経新聞記事には、気象庁が台風の「温帯低気圧」化の発表を遅らせている点に関して、これは意図的な「誤情報」ではないかと問題提起しています。しかし実際には台風から温帯低気圧への変化は連続的なのですから、これも最終的には人間の判断であって、それを「正誤」という文脈で争ってもなぁという気がします。実況ではなく再解析の段階で争うのなら、まだしも意味があるような気もしますが。
上にも述べたように、気象庁の情報は正統的な情報であるというのは議論の余地がないところで、そこが越えてはならない一線なのではないかと思います。逆にウェザーニューズは、気象庁の情報が「正統」情報であることは潔く認め、実況における正誤を争うことはやめ、自分たちが解析した情報を公表する「自由」を求めるという一点に集中して争うべきではないでしょうか。また混乱を生じさせないためには、独自情報だけではなく気象庁の情報も併記するなどの対応も必要ではないかと思います。例えば今回のケースならば「気象庁は上陸情報を発表していませんが、我々は志摩半島に上陸したと判断しました」とアナウンスするのです。そうした方針を取るのであれば、許認可権を盾に圧力をかける気象庁に対する不満も高まる中で、規制緩和を求めるウェザーニューズの主張も一定の支持は得られるかもしれません。
また気象庁の「温帯低気圧」化情報が遅い点に対する問題提起についても、そもそもマスコミや気象情報会社が「上陸」や「台風かどうか」にこだわり過ぎている点が原因なのだとすれば(まさに今回のバトルの発端も上陸への過剰なこだわりが原因)、この点に関するウェザーニューズの批判はブーメランのように自分に返ってくることも意識しておいた方がよいでしょう。なにしろマスコミや気象情報会社が温帯低気圧情報をきちんと提供すれば、気象庁も発表を遅くする必要がなくなるのでしょうから。
実況はそもそも誤差を伴うものであり、現場では避けようもない問題なのですから、この段階で必要以上に「正しさ」を争うことは生産的ではないと考えます。私がこのバトルに期待するのは、「正しさ」の次元ではなく、「防災への有用性」の次元で議論を深めることです。そうすれば議論は実りある方向に進むかもしれません。
2009年10月18日 09:00 JST
台風18号(MELOR)に関して、気象庁とウェザーニューズの間に「論争」が発生しているそうです(台風18号の「ウェザーニューズ」に関する記事)。この論争、何となく気象業界内部の内輪揉めという感じです。気象庁とウェザーニューズはこれまでも「論争」を繰り返しており、そこで積み重なってきた不満やシコリが双方にあるようですが、一方で気象庁とウェザーニューズは敵同士というよりは相互に依存している面もあり、さらに双方の組織としての大義名分も絡んできて、部外者にはよくわからない状況になっています。双方の主張の詳細はまだ明らかになっていませんし、私自身もあまり気象業界の内部には詳しくないのですが、せっかくの機会ですので、長くなりますが私から見える状況に対する意見も記録しておこうかと思います。
ではまず論争の内容を見てみます。台風上陸当日にウェザーニューズは、「台風は志摩半島に上陸した」と独自に解析した情報を発表しました。しかしその後、気象庁は「台風は知多半島に上陸した」と発表しました。今回の問題は、ウェザーニューズが発表した上陸地点が気象庁と異なること、そしてウェザーニューズが気象庁よりも先走って独自の情報を発表したこと、などにあると考えられます。というのも、ウェザーニューズのような民間気象事業者は、やってよい予報業務の内容に関して気象庁からあらかじめ許可を受けているからです。今回の情報はその許可の内容を逸脱している、ということで気象庁はウェザーニューズを注意しました。それに対してウェザーニューズは台風18号の上陸地点を徹底調査というページを開設して反論し、自分たちの解析結果は間違っていないと主張しています。さて、両者の主張について考えてみましょう。
まずウェザーニューズの主張です。上記の徹底調査ページを見ると「ウェザーニューズの解析結果の方が正確だ」ということを明確にするため、気象庁による実況解析経路図を「わざわざ」志摩半島を大きく回り込む形に曲げて書いています。しかしこの説明はフェアとは言えないでしょう。志摩半島は「上陸」ではなく「通過」という解釈もありえるとすれば、たとえこんなに曲った経路ではなくても、志摩半島を通過扱いにして知多半島上陸とする判断も不思議ではありません。実際のところ、ウェザーニューズが主張する経路から東に5-10kmもずれれば志摩半島をかすめる経路になりますし、こんな誤差範囲のような違いに関して「どちらが正しいか」を現時点で議論してもあまり意味ないように思います。最近は何かとエスカレートしがちなウェザーニューズに対して、「やり過ぎだ。いい加減にしろ!」と言いたくなる気象庁の気持ち(?)もよくわかるのです。
一方気象庁の主張です。気象庁はウェザーニューズが独自に上陸情報を出すと「混乱を招く可能性がある」と主張していますが、これもインターネット時代にレトロな意見だなと思います。気象庁は以前からこの論法を多用してきました。「情報を一元化しないと混乱を招く可能性がある」と。しかし、例えば今回の上陸情報によって、日本のどこかで実際に混乱が起こったのでしょうか?気象情報とメディアとの関係について、気象庁は最新事情の調査をやっているのでしょうか?具体的な証拠がなければ説得力は乏しく、気象庁の印象論ではないかという反論も可能です。今回の件に関連して気象庁が具体的な指摘を行っているのかどうかまでは確認できませんが、気象庁は「可能性」という言葉に逃げるのではなく、具体的な指摘に基づき方向性を提示することが、気象情報をよい方向に誘導するための基本になると考えます。
気象業務法の改正で民間気象事業者による予報業務の開始が決定したのは1993年で、この頃はちょうどウェブの黎明期でした。それから時代は大きく変化しました。気象庁が主張するように情報を一元化することは確かに重要ですが、このインターネット時代は一元化された情報「だけ」が流通するという世界ではなく、気象庁だけが気象情報をコントロールできる時代は既に終わりました。もちろん、国や自治体の防災担当者であれば気象庁に一元化された情報を参照して判断すべきですし、警報などの公式情報は気象庁が一元的に発表するという原則は今後も維持すべきでしょう。しかし一般の人々の間には気象庁に一元化された情報の他にも多様な情報が流通しますし、非公式情報まで規制しようとすることには問題があります。本サイトでは、気象庁の台風情報に加えて米軍の台風情報も見たいという人々からの要望が非常に強いのですが、このことの意味を気象庁は考えてみるべきでしょう。もはや一元化された情報だけの時代ではないこと、そしてその時代にどう対応すればよいのかという問題意識に転換すること、これが気象庁に求められていると思います。一方のウェザーニューズにも、こんなつまらない問題(?)で争うのではなく、もっと本当に必要な気象情報の提供を巡って論争することを望みたいです。
2009年10月11日 18:15 JST
台風18号(MELOR)は知多半島に上陸した後、東海地方、関東甲信地方、東北地方を縦断しました。死者4名、破損住家は2000戸程度に達し、各地でビニールハウスが壊れたり農作物が倒れる、落ちるなどの農業被害もありました。また茨城県と千葉県では竜巻も発生しました。さらに伊勢湾台風との比較で注目された潮位偏差については、赤羽根での潮位偏差が183cm、最高潮位(TP上)が190cmに達し、このような高潮の影響で三河港ではコンテナが流されるなどの被害がありました(参考:台風第18号による暴風・大雨)。ただし今回の台風では、事前の最悪の想定ほどは被害が大きくなりませんでした。これは台風のサイズもそれほど大きくはなく、雨と風の両方とも被害を引き起こすほどの強さではなかったためです。今回の台風は台風200709号以来2年ぶりの上陸台風で、史上初の2年連続台風上陸なしという記録はなくなりました。
(追記)その後の調査(平成21年台風第18号による三河湾における高潮(10月8日)報告)によると、三河湾での高潮は315cm(TP上)に達したようです。また伊良湖特別地域観測所では956.4hPaと1947年の観測開始以来最も低い気圧を記録したとのことです。ちなみに名古屋の最低気圧は969.8hPaでした(関連:伊勢湾台風時の名古屋地方気象台での風速その他)。
2009年10月08日 08:00 JST
台風18号(MELOR)は午前5時過ぎに知多半島付近に上陸しました。現在は近畿から関東までが暴風域に入っています。各地の雨量(アメラス)は増加しており、特に三重や大阪、東京や埼玉などで大雨となっています。また強風についても、常滑市セントレアで最大風速32.7m/s、最大瞬間風速44.2m/sを観測しています。
なお東海地方の潮位観測情報によると、早朝には鳥羽では潮位偏差150cm、赤羽根では潮位偏差180cm、名古屋では潮位偏差120cm程度を観測しましたが、幸いにも干潮と満潮の中間で潮位偏差のピークを迎えたため、最高潮位はそれほど高くはなりませんでした。
2009年10月07日 23:30 JST
台風18号(MELOR)は室戸岬の南にあって、気象庁の予報によると紀伊半島への上陸がほぼ確実な状況となっています。ここにきて、この台風と伊勢湾台風(台風195915号)との類似性が指摘されています。まず経路を比較してみると、伊勢湾台風と台風18号の経路の比較が示すように、発生場所も現在地も近接しています。また発生場所近くの北マリアナ諸島を通過してから現在地に到達するまでの期間もほぼ同じですが、伊勢湾台風の方が直線的な経路を通っていて、しかも上陸前後にスピードアップしているため、今回の台風18号の方が多少遅れています。このスピードアップが伊勢湾台風による強風を強めたと考えられますので、この点は大きな違いです。次に勢力を比較してみると、伊勢湾台風は上陸時の中心気圧が930hPa以下であったのに対して、台風18号は現時点でも945hPaとなっており、大きさもそれほど大きくはなく、伊勢湾台風クラスの稀な強大台風とはいえません。しかし少なくとも、この地域に上陸する台風としては強い部類に入るのは確かです。
伊勢湾台風については今年が50周年という節目の年でしたので、伊勢湾台風による史上最大の台風災害を振り返るためのイベント伊勢湾台風メモリーズ2009を、9月に東京と名古屋で開催しました。このイベントは伊勢湾台風による史上最大級の高潮を実寸大で再現することを目的にしていましたので、その基礎データとなる伊勢湾台風高潮データベース(マップ)もこれを機会に整備しました。伊勢湾台風上陸前後に名古屋港で記録した389cmの高潮(355cmの潮位偏差)は、実際には見上げるような高さです。こんな高潮が堤防を破ってドッと流れ込んできたとしたら(しかも伊勢湾台風の上陸は夜間だった)、その恐怖は想像を絶するものがあります。
今回の台風による高潮については、名古屋地方気象台発表の気象警報・注意報:愛知県によると、現時点での予想では名古屋での最大潮位がTP上3メートルとなっています。TPとは標高(海抜)のことで、伊勢湾台風による高潮よりは低いものの、高潮警報基準を越えるかなり高い数値です。潮位観測情報:名古屋[気象庁]によると、現在の潮位偏差はゼロ付近からわずかにプラスの値を示しています。名古屋への最接近時刻は明日の朝と予想されていますが、この時間帯は干潮から満潮へと潮位が上昇する時間帯にあたっており、天文潮位のピークと台風による潮位偏差のピークがどのくらい一致するかが問題となります。ともかくも、高潮の潮位は台風の接近とともに急激に上昇する、ということは忘れずに警戒することが必要です。
2009年10月07日 05:30 JST
台風18号(MELOR)は大東島地方を通過し、大東島地方はもうすぐ暴風域から抜ける見込みです。そして予報によると、明日の早朝には四国から関東のどこかに上陸する可能性が高まってきました。
このような状況を受けて、本日ツイフーンという新たなサイトをオープンさせました(詳細)。参加方法についてはヘルプ - ツイフーンにまとめてあります。まだまだ試験的なサービスですが、台風接近の中で皆様の情報共有に役立てばと思っております。
2009年10月07日 01:45 JST
台風18号(MELOR)は大東島地方の西側60km-70km付近を通過中です。この地方のアメダス観測所としては、北大東、南大東、旧東の3個所がありますが、このうち旧東では6日23時頃に台風の眼と思われる風速の落ちこみが見られます。南大東でも午前0時の風速38m/s(956.2hPa)のあたりがピークになるかもしれません。ただしこのような猛烈な風により、大東島地方では75%程度の世帯で停電になっています。なお南大東では23:55に最大瞬間風速58.9m/sを記録しました。
2009年10月05日 23:30 JST
台風18号(MELOR)は下の画像に示すように円い眼と円い雲を持ち、中心付近の雲は非常に発達しています。現在は沖の鳥島近海にありますが、いよいよ進行方向が北西へと変わってきました。明日夜には大東島地方にかなり接近するおそれがあり、台風の勢力を考えると現地では相当の風雨となることが予想されます。その後の進路については、どうやら本土への上陸の可能性が高まってきたようですが、現時点では九州〜関東までのどこも上陸の可能性があり、明確な場所までは特定できません。
2009年10月05日 06:45 JST
台風18号(MELOR)は北マリアナ諸島を通過後に勢力のピークを迎えています。下の画像でもはっきりとした眼と中心付近の発達した雲が、猛烈な台風の勢力を示しています。台風は西に進んで、非常に強い勢力のまま大東島地方へと接近する可能性があります。
2009年10月03日 20:30 JST
台風18号(MELOR)は北マリアナ諸島に最接近中で、Google Earthで確認すると、サイパンからは北に110km程度のアナタハン島(無人島)付近を通過する模様です。サイパンは暴風域の南端に入っていますが、台風の中心からはやや離れた場所にあります。
2009年10月02日 19:00 JST
台風18号(MELOR)は予報円の中ではやや南寄りの進路を通っており、さらに南寄りの進路を続けていくと、明日にはサイパン島にかなり接近する可能性があります。現在は非常に強い台風にまで発達してきましたので、現地では最大限の警戒が必要となりそうです。
2009年10月01日 22:15 JST
台風18号(MELOR)は現在トラック諸島にあって、今後は北マリアナ諸島に接近するとの予報が出ています。予報経路としては先日の台風14号と同様に、サイパン島からみてやや北寄りの経路となりそうです。台風は引き続き発達傾向にあり、しかも台風17号よりもこちらの方が規模は大きくなりそうなことにも注意が必要です。
2009年09月29日 23:15 JST
台風18号(MELOR)がマーシャル諸島で発生しました。いま太平洋上には熱帯低気圧がひしめいている状態で、この台風と台風200917号にはさまれて、あと1個の熱帯低気圧があります(これはベトナムに上陸した台風200916号とは別物です)。それほど広くないところに3個も熱帯低気圧が固まっていますので、これらが今後どのように影響しあうかを見ていく必要があります。
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