台風8号(SONCA)が南シナ海で発生しました。今後は西に進んでベトナム北部に上陸する予報です。 ところで台風8号の発生と同時に台風7号が消滅してしまったため、同時に発生している台風は3個のままとなりましたが、もし4個の台風が存在することになれば、1994年10月25日以来、約23年ぶりの出来事となる可能性もありました。このことは以下の方法で確認できます。 まず熱帯低気圧発生／存在カレンダーを使って、4個の台風が存在した日が1日以上の年を探します。これは直近では1994年ですので、1994年のカレンダーをさらに調査すると、10月25日が4個になっています。しかしこれだけでは、4個が「同時に」存在していたことまでは確認できません。 そこで、そうした状況が発生していないかを確認するために、1994年10月25日の台風の詳細を見ると、10月25日のUTC06時（日本時間15時）までは同時に4個の台風が存在していたことを確認できます。これで同時存在個数を確定できます。 ちなみにこのページから1994年10月25日の天気図を確認すると、太平洋に3個、南シナ海に1個の台風が同時に存在していたことがわかります。これに対して本日は、1日単位でカウントした存在個数は4個となりますが、消滅と発生が同時刻となったため、同時に4個が存在した期間はないという扱いになります（最終的にはベストトラックの発表をもって確定します）。 なお、台風の同時発生として有名な事例に「五輪台風」がありますが、台風個数統計によると、台風が5個同時に存在したのはこの1960年が唯一の事例のようです。この件についてはリオ・オリンピックの時の台風でも触れています。