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1933年7月25日、山形で最高気温40.8℃を記録しました。この気温は、2007年に塗り替えられるまで74年間も日本の最高気温の記録でした。この日の朝6時の天気図を見ますと、日本海に台風があります。日本列島には台風に向かって南風が吹き込み、熱帯の熱気が運び込まれていました。また、南からは太平洋高気圧が張り出してきているため、日本列島では等圧線が混み合っています。この等圧線に沿って、強い南西風が吹いていました。南西風は、新潟県から飯豊山地を超える時にフェーン現象を引き起こし、乾いた熱風となって山形盆地に吹き降りて、記録的な高温をもたらしたのです。15時の観測データを見ますと、風上側の新潟では気温33.0℃、湿度55%だったのに対し、風下の山形では気温40.6℃、湿度26%となっていて、山越えした空気が高温・乾燥化していることがわかります。当時の新聞には、「白熱の太陽がもう一尺でも地球に近づくなら生きとし生ける北半球の動物が焼死してしまうであろう。」と記されています。
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