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東京の日降水量が最も多い記録371.9ミリは、1958年9月26日の狩野川台風による雨です。台風は26日夜に伊豆半島をかすめて、27日未明に神奈川県東部に上陸、東京上空を通過していきました。この日の天気図を見ますと、太平洋沿岸に前線が伸びています。日本の上空には北から寒気が張り出していて、台風の暖気との間の秋雨前線の活動が活発になり、大雨を降らせました。特に伊豆半島の狩野川の氾濫による被害が大きかったことから「狩野川台風」と名付けられました。東京都心でも33万戸が浸水するなど大きな被害が出ましたが、荒川・江戸川流域の低地だけではなく、水害が起こりにくいとされていた山手の台地でも水害が多く発生し「山の手水害」と呼ばれました。急速に進んだ宅地化で、雨水が土に浸透せずに河川に集中してあふれ出す都市型水害の始まりです。
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