| ||||||||||
| ||||||||||
|
雲画像興味深く拝見しております。全球画像ですが、現在は1981年3月後半から現在にかけてかと思います。ひまわり1号の運用は1978年4月から始まっていると思いますが、この頃の画像は入手できないでしょうか?1978年の7・8・9号が並んだ姿(及び大猛暑)、79年の日本列島を縦断した16号、観測史上最強の20号、80年の大冷夏の画像など是非とも拝見したいです。
追伸.ひまわり1号ですが、81年当時で南極付近の撮影ができなかったのですね。2号が運用開始するまで限度一杯で運用したということでしょうか?
ご要望ありがとうございます。確かにひまわり1号の運用はもっと以前から始まっておりますが、1981年3月以前については私が知るかぎりでは、デジタルデータは現存せずマイクロフィルムのみが残っているようです。例えば(財)気象業務支援センターでは、1980年10月以降の画像について「印画紙プリント」サービスを提供しています。おそらく当時は、デジタルデータを磁気テープに保存するのが非常に高価だったため、画像データをマイクロフィルムに「写真」として焼き付けて保存する道を選んだのではないでしょうか。
したがって、フィルムを現像して写真として眺めたり、本に印刷したりすることは可能なのですが、それをデジタル画像としてコンピュータで処理することは困難な状況となっています。もちろん、フィルム写真をフィルムスキャナーでデジタル化して活用することも可能ではありますが、現在のところ具体的な予定はありません。
追記(2007-05-13):南極付近の撮影ができなかった理由については、t-inoueさんから以下のような情報を頂きました。
1981年当時、設計寿命に近づきつつあったGMS-1は、スキャンミラー機械的な動きと、姿勢制御の関係から、南極付近の観測厳しかったことは確かです。
現在のMTSATでも同じようなことが起こっておりますが、これは衛星自体が、地球上を廻っていることと、姿勢制御による視野変動があって、完全に観測出来ない場合があります。あまり気にされない方がよいかと思います。一般的に静止気象衛星の場合、画像として使える範囲は、南北とも緯度70-80度くらいまでです。
衛星の姿勢維持、自転・公転の関係から赤道上空で完全静止していませんので、ぶれが生じていることは考慮しておいてください。よほどのことがない限り、毎日決まった時刻に地球に向くよう、姿勢制御(ハウスキーピング)を行っています。それでも東西南北の変動が出るので、不定期ですが位置姿勢制御(ステーションキーピング)を行います。実施から6-8時間程度は、大きくぶれることがあります。
ひまわり1号で南極の観測が難しかったのは以上のような理由だそうです。ご参考まで。ちなみにひまわり5号も、末期には設計寿命を越えた綱渡り運用ということで、南極付近の観測を取り止めていました。
|