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台風18号で21時現在、京都府京丹後市、舞鶴市、宮津市には警報が発令されているが、隣の兵庫県豊岡市は注意報、福井県小浜市も注意報。間の京丹後市がなぜ警報なのか。京都気象台は警報を乱発しすぎでは?実際、雨もたいして降ってない。
警報と注意報の違いは何かという質問です。特別警報・警報・注意報データベースの区域別一覧で確認してみましょう。
確かに10月5日〜6日の間に、兵庫県豊岡市では警報が出ていませんが、福井県小浜市では6日になって警報が出ましたので、これは西の京都と東の福井の時間差が原因ではないかと考えられます。
また、確かに豊岡市では警報が出ませんでしたが、兵庫県全体として見れば警報が出ています。具体的には以下の警報です。
これを見ると、例えば丹波市でも暴風警報が出ており、必ずしも兵庫県で警報が出ていないわけではありません。台風18号の経路から考えて、豊岡市までは影響が及ばないと判断したものと思います。
警報(や特別警報)が出ているのに大して天候が悪化しない場合、なぜだと思う気持ちはよくわかります。ただ、逆にそれでもいいからもっと出してくれ、という方もいます。空振りを重視するのか、見逃しを重視するのか。この両者のバランスをとることは大変難しく、純粋な天気予報技術の問題を越えて、天気予報をどう活用するかという社会の合意の問題になってきます。もちろん、天気予報技術自体の向上は、空振りと見逃しの割合を下げる効果がありますが、100%の精度には永遠に達しない以上、どこにバランスを置くかという問題を避けることはできません。今後は、どちらかというと見逃しを避けることを重視する方向に進むのではないかと考えています。
なお、警報が出ても天候が悪化しないことに対する不満の感情には、気象庁台風情報(実況)とアメダス観測データとの食い違いでも述べた「認知的不協和」の問題も関連しているかもしれません。こちらも参考になれば幸いです。
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