1. サイクロン ZOE
2003年1月5日
ソロモン諸島のティコピア島一帯をサイクロンが襲った。このサイクロンZOEはこの地域では過去最大級のものであり、その直撃を受けた孤島に住む島民たちの安否が懸念されたが、サイクロン通過後の調査により、住居はほとんど高波にさらわれてしまったものの、島民約 1300 人の人命には全く被害がなかったことがわかった。
このように被害が奇跡的に少なかった秘密は、島民全員が島の高台にある洞窟に避難した、という適切な避難行動にあった。長年サイクロンと戦い続けた島民たちは、そこが一番安全な場所だということを知っていたのである。彼らはこうして80m/s と推定される最大風速の中を生きのびた。
このサイクロンについては、過去最大級という勢力への急速な発達ぶりが興味深い。ごく普通の熱帯低気圧から、わずか1日〜2日で過去最強クラスまでに発達した背景には、どのような気象学的要因があるのだろうか。
2.
関連ニュース
3. 画像コレクション
以下の画像は気象衛星ひまわり(GMS-5)が観測したものである(赤外センサIR1および可視センサVIS)。画像の中心はソロモン諸島・ティコピア島(S12.1, E168.5)に固定して
いる。時間はすべて UTC 。カッコ内の最大風速(ノット)は
Joint Typhoon Warning Centerの解析に
よるもの。
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