台風201101号 (AERE) 台風の名前 = アイレー (AERE) : 嵐 [米国]

2011年5月11日 20:15 JST

台風1号(AERE)は転向点を過ぎてスピードを増しながら南西諸島を進んでいます。沖縄本島北岸を通過して現在は鹿児島県に入っています。アメダスの風速は南西諸島で強まっていますが、アメダスの降水量は南西諸島ではあまり強まっておらず、大雨イベント検出を見ると、大雨の中心は山口から福井にかけての日本海側となっています。これらの地方ではリアルタイム気象レーダーなども確認しながら警戒して下さい。 なお台風の接近にあわせて、これまで提供してきた福島第一原発周辺の風向きマップの対象範囲を拡大して「日本全国の風向きマップ」とし、台風の動きをこのマップ上で追跡できるようにしました。地図をズームアウトして見ると、台風によって渦を巻く風のパターンが見えるようになります。なおこの風向きマップは、アメダス風向きマップアメダス降水量マップでレイヤ選択を「GPV風向・風速」にする方法でも表示できます。 最後に、昨日のエントリで「台風の経路がジャンプした」原因は中心が不明確だからと書きましたが、どうやらあの時間帯に台風が転向して本当にスピードが増していたようです。5/8のジャンプとは異なり「意味がある」ジャンプだったようで、よくデータを見なければと思いました。

2011年5月10日 20:30 JST

台風1号(AERE)は先島諸島の南部に進んでいます。リアルタイム気象レーダーでも南の端に台風本体の雲が見えるようになってきました。この台風の雲はほとんどが東側に偏るという不規則な形をしているので、気象庁も中心位置の把握に苦労しているようです。詳細経路情報(Google Maps版)で台風の経路を拡大してみるとわかりますが、5/8の12:00および本日の15:00に経路が大きくジャンプしています。これは台風の動きが速くなったというよりは、おそらく中心位置の解釈を変更したからだと考えられます。形が不規則な台風や中心が広い台風(いわゆる鍋底台風)ではこのようなことがよく起こります。おそらくベストトラックでは、観測データに基づく再検討を経て修正されることになるでしょう。

2011年5月9日 19:30 JST

台風1号(AERE)はフィリピンのルソン島北部付近にあります。台風の雲は中心付近は薄く、南方と東方に偏っており、あまりまとまっていません。ただし強い雨雲がかかるルソン島南部では、大雨による死者10人が報告されているようです。台風はこれから先島諸島方面に進みますが、今後もあまり発達はしないとの予報が出ています。 なお、これまでデジタル台風では過去の類似台風を検索する機能を提供していましたが、本日から、実況に加えて予報も考慮した類似台風を検索する機能を提供します。具体的には台風進路予想図(Google Maps / グーグルマップ版)の地図の下に、現在発生中の台風に対する類似台風を表示するようにしました。ここで「実況のみ」の方は従来から提供していましたが、「実況+予報」の方は新しく提供する類似台風のリストです。 両者を比べると、「実況のみ」の方はフィリピンを経由して中国大陸に向かう台風が検索されているのに比べて、「実況+予報」の方は沖縄を通って本土方面へと向かう台風が検索されています。このように転向点付近に位置する台風の場合は、「実況+予報」の方が適切な類似台風が得られることがわかります。

2011年5月7日 16:30 JST

台風1号(AERE)がフィリピンの東で発生し、2011年の台風シーズンが始まりました。かなり久しぶりの台風です。昨年10月に台風14号が消滅して以来、実に4524時間ぶりの台風となりました。台風無発生期間の記録としては1997年12月から1998年7月にかけて4776時間という記録がありますが、今回の4524時間も史上4位の長い記録となります。今後の進路はフィリピン東部沿岸沖を通ってルソン島北部へ進むと予想されています。

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