台風200917号 (PARMA) 台風の名前 = パーマァ (PARMA) : マカオ料理の名前 [マカオ]

2009年10月15日 23:00 JST

台風17号(PARMA)による死者は375人に達し、台風16号による死者337人を越えました。台風16号の被害はマニラ首都圏が中心で大雨による洪水が各地で発生しましたが、台風17号の被害はルソン島北部が中心で大雨による土砂災害が各地で発生しました。また米やトウモロコシなど、農業の被害額も拡大しているようです。これほどまで被害が拡大したのは、台風17号がルソン島に3回も上陸するなど付近で迷走を続けたことが大きな原因となっています。またこれに関連して、台風はルソン島を一度は通り抜けましたので、その時点で住民に安心感が生じてはいなかったか、そこが気になるところです。 さて台風17号は、ルソン島を抜けて南シナ海に入った後も粘り強く生き続け、さらに再び発達するなどしてどんどん寿命を伸ばし、海南島にまで上陸した後にトンキン湾で一生を終えました。この間に発生してから15日と6時間が経過し、終わってみれば長寿台風5位に入る記録を達成してしまいました。台風の寿命ランキングを見ると、台風17号は15日6時間ということで5位にランクされています。1986年の台風198614号の17日18時間以来、23年ぶりの寿命15日越え長寿台風ということになります。もちろんこれは現時点での暫定記録で、最終的に記録が異なる可能性も高い点には注意して下さい。 なお寿命に関してはもう一つ注意点があります。継続期間の定義にも書きましたように、台風の寿命の定義には2種類ありますが、上記の5位というランクは、途中に熱帯低気圧だった期間を除く定義に基づくものです。これを除かない定義に基づくランキング(気象庁 | 長寿台風)によると、今回の台風17号は台風197414号と並んで6位にランクされることになります。ただし台風197414号は歴史に残る迷走台風で、日本に上陸するコースから外れて中国大陸に上陸し、そこからUターンして最終的に日本に上陸するというコースをたどっています。その途中で中国大陸に上陸後の4日間弱は熱帯低気圧に衰えていたことから、これを除くと寿命が大幅に短くなってしまい、本サイトのランキングでは順位を大きく下げています。

2009年10月11日 18:00 JST

台風17号(PARMA)による犠牲者はさらに増加しており、台風16号と合わせた死者数は600人を越えるとの見方が出ています。遠隔地での土砂崩れの状況が徐々に判明するにつれて、さらに死者数は増えつつあります。 なお一部の報道を見ていて気になることですが、近年地球温暖化によって強い台風が増え災害も増えている(これが事実かどうかも実は議論の対象ですが)ことの例に、今回のフィリピンの水害を取り上げているケースが見られます。しかし今回の水害を引き起こした台風は勢力としてはむしろ弱い台風でした。台風16号はルソン島上陸時には弱い台風でしたし、台風17号も、初回に強い勢力でルソン島に上陸した時よりも、2回目に弱い勢力でルソン島に上陸した時の方が大きな災害となりました。台風の強さと雨の強さは違うこと、そして弱い台風でも大雨によって大きな災害が起こりうること、この点についてきちんと伝えていくことが報道の責務でしょう。わかりやすく伝えることと、わかりやすいストーリーに当てはめることは違うということ、そこに何かよいアイデアが必要のような気がします。

2009年10月10日 00:15 JST

台風17号(PARMA)は、結局ルソン島北部付近に6日間も滞在し、9日午後にようやく南シナ海に抜けていきました。しかし懸念していたように台風が停滞している間に大雨となり、土砂災害などによって死者・不明180人以上に達しているようです。またダムの放流によって下流域で洪水が発生したことも問題になっているようです。ただし今回の台風は予報の難易度が非常に高かったため、ダムにおける洪水の制御も困難だったのではないでしょうか。

2009年10月07日 21:30 JST

台風17号(PARMA)はフィリピンのルソン島に上陸し、いったん通り抜けてバシー海峡にまで達しましたが、そこでUターンしてそこまで来た経路を戻り始め、ルソン島北部の上陸地点付近まで4日もかけて戻りました。そして予報によると今後はまた進行方向を変えて、ルソン島北部付近をさらにウロウロするようです。全くの偶然ではありますが、初代の台風パーマァ(PARMA)である台風200318号も、太平洋上を1週間かけて一回転するという前例のない経路で話題となった台風でした。今回二代続けて迷走台風となったのも何かの縁でしょうか?また今回複雑な経路となったのは、台風18号との藤原効果の影響もありそうです。

2009年10月03日 23:45 JST

台風17号(PARMA)はフィリピンのルソン島北端付近のカガヤン州に上陸しました。台風16号で被害を受けた地域からはやや逸れて、風もそれほど強くはならず、現地には安堵の雰囲気も漂っているようです。しかし残念ながら、安心するのはまだ早いかもしれません。というのも、実はこの台風、フィリピンを通過してからルソン海峡付近でスピードダウンしてノロノロと複雑な動きをするというように、予報が変わってきているのです。先日から書いているように、この台風で警戒すべきなのは風ではなく雨だと思います。もしこの台風が勢力を保ちながらフィリピンに近い場所で停滞すると、フィリピン上空には雨雲が長時間停滞して再び豪雨災害が発生する可能性もありますので、油断は禁物です。

2009年10月02日 18:45 JST

台風17号(PARMA)はフィリピンの東海上を西北西に進んでいます。発達は急速でしたが、サイズがそれほど大きくはなかったため、勢力のピークを保った時間は短く終わりました。ただし下の画像を見ればわかるように、中心の西側に延びるスパイラルバンドの厚い雲は相変わらず非常に発達しており、これがフィリピンの陸地にもかかり始めています。勢力が衰えつつあることは決して安心材料とはいえず、むしろ台風の経路がフィリピン寄りになってきたという状況もありますので、特に台風16号で大きな影響を受けた地域を中心に、引き続き大雨への最大級の警戒が必要です。

2009年10月01日 22:00 JST

台風17号(PARMA)はフィリピンの東方の海水温が高い海域で急速に発達しました。下の画像を見ると中心付近の小さな雲の真中に非常に小さな眼が見えますので、中心付近で特に猛烈な風が吹くというタイプの台風ではないかと思います。ただし災害という面からは、このような強い風速だけではなく、中心の西側にらせん状に延びているスパイラルバンドの雲にも注目しておく必要があります。というのも、こちらの雲が非常に発達しており、しかもフィリピンに近い方向へと延びているからです。この雲が陸地にかかってくると、たとえ台風が上陸しなくてもフィリピンでは再び豪雨となり、台風16号の豪雨被害からの復旧が進んでいない地域への影響が懸念されます。

2009年09月29日 10:30 JST

台風17号(PARMA)がカロリン諸島で発生しました。今後はヤップ島やパラオに接近し、その後は西から北西の方向に進むとの予報が出ています。

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