台風201614号 (MERANTI) 台風の名前 = ムーランティ (MERANTI) : 木の名前 [マレーシア]

2016年9月14日 07:30 JST

台風14号(MERANTI)は中心気圧890hPa、最大風速60m/s、最大瞬間風速85m/sという猛烈な勢力に発達して台湾南部に接近しつつあります。最低中心気圧で検索で検索してみると、中心気圧890hPa以下の台風は観測史上21個ですが、その大部分は気象衛星による観測が始まる前のもので、米軍による飛行機観測などから得られた数値に基づくものです。一方、気象衛星観測などを用いたドボラック法が始まって以降は激減しており、1990年以降は3個しかありません。それだけレアな台風と言えます。 同じような勢力の台風として記憶に残るのは、中心気圧895hPa、フィリピンに大きな被害を引き起こした台風201330号です。この台風の雲パターンと比較してみましょう。
台風201614号(2016年9月13日21時JST、中心気圧890hPa、暴風域半径130km) 台風201330号(2013年11月7日21時JST、中心気圧895hPa、暴風域半径150km)
赤外画像を東西4000km、南北3000kmの範囲をNHCカラースケールで画像化。
両者を比較すると、両方の台風とも中心付近には発達した雲が丸く広がっており、その大きさが非常に大きいことがわかります。ただしより詳細に見れば、台風201614号の方が雲の大きさは若干小さく、また眼の大きさも小さく締まっていることがわかります。このことは台風201330号の方が暴風域半径が大きいことにも現れています。つまり両者とも猛烈な台風ではありますが、強いて言えば台風201330号の方がより大きい台風、台風201614号の方がより強く引き締まった台風と言えます。

2016年9月10日 16:30 JST

台風14号(MERANTI)がフィリピンの東で発生しました。例年とは異なる台風の発生が続いていた2016年ですが、ようやく「台風の巣」を出身とする台風らしい台風が生まれたような感じがします。ということは、これから本格的な台風に発達する可能性もあります。当面は台湾方面に進む見込みですが、その後の進路にも注意して下さい。また太平洋には再び複数の雲の塊が出現しており、これらの動向も気になります。

関連する台風ブログ記事

  1. 2013年台風28号(レキマー|LEKIMA)
  2. 2007年台風8号(セーパット|SEPAT)
  3. 2005年台風14号(ナービー|NABI)
  4. 2010年台風13号(メーギー|MEGI)
  5. 2006年台風12号(イオケ|IOKE)
  6. 2021年台風14号(チャンスー|CHANTHU)
  7. 2013年台風14号(ウナラ|UNALA)
  8. 2012年台風15号(ボラヴェン|BOLAVEN)
  9. 2008年台風14号(ハグピート|HAGUPIT)
  10. 2014年台風22号(ハグピート|HAGUPIT)