2004年8月2日
台風10号(NAMTHEUN)は熱帯低気圧に変わりましたが、依然として四国には猛烈な雨が降り続いています。降り始めからの雨量が1200ミリを越えた地点もあり、 台風197617号以来の豪雨となっています。しかし、これだけのものすごい雨量でも大災害が発生していないというのは、災害対策の長年の積み重ねによるのでしょうか(注:その後になって四国各地の被害状況が伝わってきています)。
2004年7月31日
台風10号(NAMTHEUN)は今日にも四国に上陸しそうです。紀伊半島や高知県・徳島県では昨日から猛烈な雨が降り続けていますが、衛星画像を見ても中心の東側には依然としてぶ厚い雨雲が広がっており、しかも相変わらずのノロノロした動き。今後のさらなる大雨を予感させます。また室戸岬で最大瞬間風速60.9m/sを記録するなど、勢力はなかなか衰えません。
2004年7月30日
台風10号(NAMTHEUN)は、昨日からほぼ1日間、八丈島の南でほとんど停滞しています。台風は莫大なエネルギーを生み出すエンジンによくたとえられますが、にもかかわらず自らが生み出すエネルギーで移動しているわけではありません。むしろ、おおよそ上空5000メートル付近の大気の流れに乗って移動することが知られています。たとえていえば、モーターボートのように自分のエンジンで動くものというよりは、ヨットのように流れをつかまえて動くもの、というイメージになるでしょうか。正確に言えば、台風は自力で西〜西北西の方向にノロノロと動いていくのですが、その進路は基本的に周囲の状況次第の「なりゆきまかせ」という面があります。
通常の台風であれば、日本に接近すると上空の偏西風に乗り北東方向に進む場合が多いのですが、今回の台風は珍コースというか迷走コースというか、このような大気の流れがほとんどない、穴のような場所にはまりこんでしまっています。四方を高気圧に囲まれてしまってそのような大気の流れが外からは流入せず、まさに台風が無風地帯にはまっている(!?)ような状況です。台風を取り囲んでいる高気圧のどれが先に弱まってくるかで、台風の今後の進路が決まってくるでしょう。
2004年7月29日
台風10号(NAMTHEUN)は、他に進むべき道もないのでとりあえず西に動いているといった風情ですが、雲の形も過去の西進台風と 類似してきました(特に 台風200008号と 台風200216号)。今後も西にノロノロと動きながら、発達・衰弱要因や進行方向の微妙なバランスが続いていくことになりそうです。
2004年7月28日
台風10号(NAMTHEUN)は日本の南東海上から日本列島をうかがっています。気象庁によると、日本に近付いて西進した台風は1994年以降では4個しかないとのことです(台風ニューストピックスを参照)。どこまでを「西進」とするかにもよりますが、珍コースということですので、過去の類似経路台風を検索してみました(まだウェブサイトからは検索できません)。すると類似台風の中でも、ここから西に進む台風と東に向きを変える台風の両方があることがわかります。台風10号に関しては、今のところ西に進む予報とはなっていますが、状況によっては北から東に急に向きを変える可能性もあるということになります。
なお、台風は昨日に比べて眼もはっきりせず弱まりつつあるように見えますが、このまま弱くなって消えてしまうとは必ずしも言えないでしょう。特に、黒潮による高い海水温は台風にとっての「栄養源」になりますので、西に進むにつれて再発達することがあるかもしれません。
2004年7月27日
台風10号(NAMTHEUN)は日本の南海上を西に進みながら、紀伊半島〜四国〜九州方面にかなり接近する可能性がでてきました。
2004年7月26日
台風10号(NAMTHEUN)には、はっきりとした眼が現れてきました。今後の進路と発達には要注意です。
2004年7月25日
台風10号(NAMTHEUN)が南鳥島の西で発生しました。気象庁などの予報によると、日本の南海上を西に進みながら発達し、陸地に接近する可能性もあります。
リンク集
関連する台風ブログ記事
- 2003年台風10号(アータウ|ETAU)
- 2004年台風19号(サリカー|SARIKA)
- 2005年台風20号(キロギー|KIROGI)
- 2004年台風15号(メーギー|MEGI)
- 2016年台風10号(ライオンロック|LIONROCK)
- 2004年台風21号(メアリー|MEARI)
- 2005年台風4号(ネサット|NESAT)
- 2004年台風18号(ソングダー|SONGDA)
- 2004年台風16号(チャバ|CHABA)
- 2004年台風17号(アイレー|AERE)
|