2012年08月28日 09:00 JST
台風14号(TEMBIN)は南シナ海で進路を反転させ、再び太平洋に戻ってきました。台湾の南端を通り抜けて今後は北の方向に進路を変え、先島諸島に接近しそうです。これから先島諸島は強風域、与那国島は暴風域に入るかもしれません。このようなループ状の複雑な経路が生じた原因は、前のエントリーにも書いたように台風15号の影響(藤原の効果)でしょうが、ここまで大きな影響が出るのは珍しい事例だと思います。このように進路が反転した複雑な経路をたどった台風(藤原の効果によるものとは限りません)としては、台風200116号や台風197414号などの例があります。
ただし念のため付け加えるなら、今回の複雑な経路全体が藤原の効果によるものかはやや疑問なところもあります。ループの前半(西向きに動いた時間帯)は藤原の効果ではない可能性もあり、高気圧に阻まれてゆっくりと動いているうちに台風15号が近付いて相互作用が始まり、ループの後半(東向きに動いた時間帯)に藤原の効果が生じたのではないか、と考えています。
2012年08月25日 16:30 JST
台風14号(TEMBIN)は台湾を通過して南シナ海を進んでいますが、予報によるとここから後戻りして台湾から先島諸島に再接近する可能性が出てきました。これは 藤原効果と呼ばれる台風の相互作用として説明できそうです。具体的には、沖縄を通過する大型の 台風15号の動きに影響され、より小さな台風14号がその周囲で反時計回りの動きを示すという説明です( これまでの経路地図)。このような反時計回りの動きの例としては、 藤原効果のページで取り上げた、 台風200209号とその南方で反時計回りに動いた 台風200211号の事例が参考になるでしょう。もし予報通りに台風が戻ってくれば、先島諸島では来週前半まで悪天候と海の時化が長引くかもしれません。
2012年08月23日 18:30 JST
台風14号(TEMBIN)は今日になって再発達していますが、先島諸島への影響がこれ以上大きくなることはなさそうで、今のところ強風と大雨も大きな影響が出る状況ではありません。しかし台湾の東部と南部はこれからが影響が出てくる時間帯で、東部の一部がすでに強風域に入っています。相変わらず台風の速度が遅いため、長時間の大雨による影響が心配な状況です。
2012年08月22日 17:30 JST
台風14号(TEMBIN)は先島諸島の南で西に進路を転じたため、石垣島や西表島の南部、波照間島などが強風域に入っているものの、いま以上に台風が接近してくる可能性は低くなってきました。したがって台風14号への警戒を継続しつつも、今後は次にやってくる 台風15号への警戒がより重要になってきそうです。
2012年08月21日 18:30 JST
台風14号(TEMBIN)は昨夜に急速に発達したあと、今日は少し発達が止まっています。しかし中心付近には盛り上がった雲が存在しており、さらに眼が引締まって発達してくる可能性もあります。今後どのくらい北上を続けるかで先島諸島への影響は変わってきますが、その後に台風が接近すると予報される台湾では、台風の速度が遅いため長時間の大雨への警戒が必要となりそうです。
2012年08月20日 16:30 JST
台風14号(TEMBIN)はフィリピンの東で停滞する間に発達してきました。可視画像を見てもわかるように、この台風は最初からバランスが整っており、発生から1日で中心付近には明確な眼が生じています。今後もかなり発達してくる可能性があります。
2012年08月19日 11:15 JST
台風14号(TEMBIN)がフィリピンの東で発生しました。現在は南西にゆっくり進んでいますが、その後北に進路を転じて、沖縄の先島諸島方面に接近するとの予報が出ています。
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