台風201312号 (TRAMI) 台風の名前 = チャーミー (TRAMI) : 花の名前 [ベトナム]

2013年08月22日 19:15 JST

台風12号(TRAMI)は八重山諸島の北から台湾の北を通過して、中国の福建省に上陸しました。この台風により先島諸島では観光や漁業などに影響が出ましたが、大きな被害は報告されておらず、今回はむしろ「恵みの台風」という側面もあるように思います。 まず「恵みの雨」です。沖縄の島々では水の確保が常に大問題で、時々大雨が降ってくれないと水不足になりますし、農業も干ばつ被害を受けます。そこで大雨が欲しいとなれば、やはり頼りになるのは台風です。もちろん強すぎる台風は別の被害を引き起こしますので、「そこそこの勢力で雨雲をたくさん伴った台風」が来てくれるのが一番望ましい。一方、最悪なのが「風だけ吹いて雨が降らない台風」で、これは塩害を引き起こすだけで何もいいことがありません。今回の台風による降水量を沖縄の72時間降水量ランキング(執筆時点)で確認してみると、先島諸島では150mmから200mmの雨量を記録しており、しばらく一息つける雨量をきっちりと持ってきています。これは「恵みの雨」と言えます(参考:「恵みの雨」農家安堵/台風12号)。 次に「恵みの風」です。沖縄の海に生息するサンゴは、海水温が上昇しすぎると「白化」して死んでしまいます。サンゴを守るためには海水温を下げないといけないのですが、ここでも頼りになるのが台風です。台風の強風によって海水がかき混ぜられると、表面の暖かい海水と下の冷たい海水が混ざって、サンゴが生きている場所の海水温も下がるのです。この台風が来る前の沖縄近海は観測史上最高レベルにまで上昇し、このままではサンゴが大規模に死んでしまうと心配されていましたが、この台風で0.5度から1度ほど海水温が下がったとのことです。サンゴにとっても、たまには台風が来てくれないと困るというわけで、これは「恵みの風」と言えます(参考:サンゴに恵みの風 海面水温 広範囲に低下)。 このように沖縄では、台風は「時々来てくれないと困る」ものでもあり、自然の中で欠くことのできない存在です。確かに台風が来ると一部の人には影響が出てしまいますが、これも自然の恵みとして受け入れていきたいものです。

2013年08月18日 11:00 JST

台風12号(TRAMI)はいったん南下したあと北上して先島諸島に戻り、先ほど宮古島付近を通過して東シナ海に達しました。現在は石垣島に最も接近していますが、これまで沖縄県で観測された最大瞬間風速は30m/s程度であり、それほど強風にはなっていないようです。気象レーダー画像を見ると、先島諸島にはまだ強い雨雲がかかっています。

2013年08月18日 11:00 JST

台風12号(TRAMI)が沖縄の南で発生しました。最初に熱帯低気圧として発生したあと、最初は南下して台風になりましたが、今後の進路は再び北上する予想となっています。東シナ海に存在する別の熱帯低気圧の影響もあるかもしれません。ただし今のところ強い台風になる可能性は低いため、先島諸島に水をもたらす台風への期待もありそうです。

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