台風9号（RAMMASUN)は、発生以来これまでの発達スピードは緩やかでしたが、フィリピン・ルソン島のレガスピ周辺に上陸する直前になって急速に発達し、この地域への脅威が高まっています。今後の進路はマニラ付近を通過する予報となっており、ルソン島に幅広く影響が出そうです。 昨年、レイテ島タクロバン周辺に大規模高潮被害を引き起こした台風201330号の情報を調べている際、フィリピンで高潮被害が起きそうな場所を他に選ぶとしたら、ルソン島レガスピ周辺ではないかと考えていました。今回の台風は昨年の台風ほど勢力が強くはありませんが、高潮への注意は必要ではないかと思います。 そして、この地域の災害でもう一つ注意すべきなのが、レガスピの北方にそびえるマヨン山の麓で発生する泥流被害です。マヨン山は富士山のような美しい山ですが、活発な火山でもあって、その山麓では台風200621号のように、大雨による泥流被害がしばしば発生します。

台風9号（RAMMASUN)がマリアナ諸島で発生しました。今後は西に進み、フィリピン方面に接近する予報となっています。先の台風8号も、マリアナ諸島で発生してグアム付近を通過しましたが、その後に日本へ向かったのと比べて今回の台風の進路はかなり南です。この1週間で、それだけ夏の太平洋高気圧の張り出しが西に広がったということなのでしょう。