2014年12月04日 18:30 JST
台風22号(HAGUPIT)はフィリピン東方で猛烈に発達し、昨年にフィリピンで死者・不明7000名以上の大災害を引き起こした2013年台風30号の再来という状況になりつつあります。経路と勢力が酷似しているだけでなく、台風進路予想図によると、再びフィリピン中部レイテ島のタクロバン付近に上陸する予報です。2013年11月の台風から復興が進んでいない場所もあり、仮設住宅やテントのような脆弱な住居でしのいでいる住民もたくさんいます。まだ前回の台風の記憶も鮮明な時期ですので、さすがに住民の避難は早めに進むとは思いますが、現地の産業やインフラへの再度の打撃は厳しいものとなるかもしれません。
台風201330号との経路比較図または経路比較図(KML版)を見ると、両者の経路が極めて似ていることがわかります(この図を描くには、名前で台風系列を検索のところに、スペース区切りで「201330 201422」と入力し、その後の画面で「台風経路図を描画」を選んで下さい)。両者の雲画像の比較を見ると、台風201330号のピーク勢力(中心気圧895hPa・最大風速125kt)と比べても、眼の小ささや中心付近の雲の大きさなど、それほど遜色ないことがわかります。現在地付近での勢力は、中心付近905hPa・最大風速115ktと、全く同じです。
違いがあるとすれば、今回の台風の方がスピードが遅い点でしょうか。前回の台風は、現在地から上陸まで24時間かかっておらず、現地が夜の間に接近してきたことが、不意打ちに近い形になって被害を拡大させたことはブログにも書きました。ところが今回の台風は、現在地から上陸まで48時間以上かかる予報となっており、それだけ避難する時間があることになります。またこの48時間の間にどのように勢力が変化するかが、被害の大きさにも影響してきます。
2014年12月01日 16:15 JST
台風22号(HAGUPIT)がトラック諸島で発生しました。 台風発生月で検索によると、12月の台風発生は2012年以来2年ぶりとなります。発生場所も北緯4度台と赤道に近い南方で、これから西に進んでいく予報です。
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