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2007年08月18日 19:30 JST
台風８号(SEPAT)は19日の現地時間5:40に台湾・花蓮の周辺に上陸し、台湾の中央にそびえる山脈を横断し、午前中には台湾海峡に抜けました。台湾の山脈を数時間で横断した台風は、上陸の影響で勢力を落としたものの、上陸前に大型化したことが衰弱を防いだのか、3000m級の山々を越えたにしては依然としてしっかりした構造を維持しています。台湾での雨量は特に東部で多くなっており、場所によって900mm近くに達しました。台風は今夜にも中国・福建省に上陸すると見込まれていますが、中国でも大雨が懸念される状況です。
2007年08月17日 18:15 JST
台風８号(SEPAT)の中心気圧は昨夜をピークとして徐々に上昇してきましたが、これを単純に「台風が弱まった」と解釈するのはあまり適切ではありません。むしろ昨夜から今日にかけて、台風は変態した、つまり別の形に生まれ変わったと考える方がよいと思います。台風の中心気圧が上昇して「弱まっている」間に、大きさとしては「大型」になり暴風域と強風域はむしろ拡大しました。あまりに中心付近の発達が進みすぎた形態は長続きせず、ある程度は勢力に見合う程度に大型化した方が安定すると言えるでしょうか。
その意味で、昨日のエントリの「ガクッと衰える」という記述は、やや不正確な表現だったかもしれません。確かに中心気圧としては「衰え」て中心付近の風速は小さくはなりますが、総合的に見て弱まったとは言えず、むしろ「猛烈・中型」から「強い・大型」に変化したという表現の方がより適切でしょう。台風の構造は依然としてしっかりしており、まだ衰えるという時期には入っていないように見えます。
2007年08月16日 19:30 JST
台風８号(SEPAT)の中心気圧はついに910hPaにまで低下しました。この台風はまるで、生まれながらに強くなることを運命づけられていたかのように（？）、周囲の予想を越えてここまで勢力を強めてきました。下の画像でもわかるように、中心部の眼は小さく締まり、それを取り囲む壁雲は高くそびえたっています。これだけの勢力にもなるとそれを維持するだけでも困難で、少しバランスを崩すだけでガクッと衰える場合もあり、通常なら1日から2日ほどの勢力維持が限度になります。ただ、この台風はすでに先島諸島や台湾からあまり遠くない場所にあり、勢力を維持したまま接近することも可能な距離にあります。
このように中心気圧が低い台風のリストは「最低中心気圧で検索」から検索できますが、中心気圧が910hPa以下となった台風としては、今回が1951年以降で101番目になることがわかります。そしてこのリストの中で特に記憶に新しいものといえば、宮古島に中心気圧910hPaで接近した台風200314号でしょう。場所によっては最大瞬間風速90m/sにも達したといわれる暴風によって全島は甚大な被害を受け、中心気圧910hPaの台風というものがいかに破壊的な存在なのかを目にすることになりました。
2007年08月15日 19:30 JST
台風８号(SEPAT)は、気象庁の勢力予報を上回る発達を見せています。この台風は、生まれた時からバランスがよく大きさも程々、ゆえに発達を妨げるような構造的な変化が少なく、スイスイと発達を続けているように見えます。下の画像が示すように、現在は中心に小さな眼が見えており、勢力が相当に強くなったことがわかります。
2007年08月13日 12:15 JST
台風８号(SEPAT)について、今朝は「あまり発達しない予報になっている」と書きましたが、気象庁等の勢力予想はその後に上方修正されたような感じです。気象衛星画像で見える台風の形も、バランスが悪いというわけでもありません。とにかく、フィリピン東方という台風が発達しやすいことで有名な場所にいることを考えれば、最新の台風情報には常に気を配っておく必要がありそうです。
2007年08月13日 09:00 JST
台風８号(SEPAT)がフィリピンの東で発生しました。このところ小さめの台風が連続していますが、この台風も現時点ではそれほど発達しないという予報になっています。
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