2009年10月01日 21:45 JST
台風16号(KETSANA)による東南アジアの被害は、死者行方不明者が400人ほどに達するなど時間の経過とともに拡大しつつあります。具体的な数字はメディアによって異なりますが、フィリピンで死者331人、ベトナムで死者92人、カンボジアで死者14人などとなっています。フィリピンでは特に、川沿いの危険な地域に住まざるを得ない貧困層が主な犠牲になったようで、台風被害には貧困問題も密接に関係しています。またフィリピンでは非常に強い 台風17号の接近も今後の懸念材料です。
2009年09月29日 19:45 JST
台風16号(KETSANA)はベトナム中部のクアンガイとホイアンの間の地域に上陸したようです。現地の状況については、死者23名、17万人が避難した、川が溢れた、といった断片的な情報が入りつつありますが、現地は停電のためになかなか情報が入手できないようです。
一方、台風が通過したフィリピンですが、死者は240人に増加し、引続き増加する可能性もあります。避難者数も375,000人に達し、洪水にあった地域は泥まみれで途方にくれる状態。このような大規模な災害に対してフィリピン政府が適切な対策を取れるかどうか、国際的な救援活動も始まりつつあるようです。
2009年09月29日 09:00 JST
台風16号(KETSANA)はベトナムに接近しており、このまま進めば今日の昼から午後にはベトナム中部のダナン付近に上陸する見込みです。依然としてこの地域としてはかなり強い勢力を保っています。すでにベトナムの一部は暴風域に入り、台風を取り巻く雲がベトナムにかかり始めています。低地では強風による高潮も発生する可能性があります。上陸すれば台風は衰えますが、雨雲としては残りますので、東南アジアのラオス・タイ・カンボジアでも大雨に警戒が必要な状況です。
2009年09月28日 18:30 JST
台風16号(KETSANA)によるフィリピンでの被害ですが、公式の死者数は86人となってはいますが、地方の被害状況がまだきちんと把握できていないこと、水位が下がるに従って新たな死者が発見されていることなどを考えると、被害はさらに拡大することが予想されます。今回の洪水では場所によっては浸水深が6メートル程度に達したということで、これでは逃げ場がありません。今でも大勢の人々が屋根の上で救出を待っており、マニラ市内は80%以上が浸水、マニラ首都圏での水害としてはここ半世紀で最悪の状況のようです。
一方台風は発達しながらベトナム中部に接近しています。この台風は特に強風域が大きく、南シナ海全体を覆うほどに拡大して「超大型」の台風になりました(ただし暴風域は大きくありません)。台風は引き続き発達傾向にあって、雨雲の分布状況を見ると台風の西側に位置するベトナム方面で大きな影響が出そうです。フィリピンでの大災害を受けて、ベトナム中部から北部にかけても大雨が心配な状況となっています。
2009年09月27日 19:00 JST
台風16号(KETSANA)によるマニラでの24時間降水量は410mmに達し、最近40年間で最大の豪雨となりました。その結果として各地で洪水が発生して助けを求める人がまだ各地に残っており、人的被害は死者52人、行方不明者20人に達しています。ただし台風の雨雲はすでにフィリピンから南シナ海に抜けており、むしろ中心の西側の雨雲がベトナムに接近しつつあります。
2009年09月26日 20:00 JST
台風16号(KETSANA)は勢力としてはそれほど強くはないのですが、雨雲がぶ厚いため、フィリピンでは大量の雨が降っています。フィリピン気象庁(PAGASA)によると、マニラでの6時間雨量は341mmと、1967年に記録されたこれまでの「24時間雨量」の最大334mmを越えたようです。これはマニラの1ヶ月平均雨量392mmにも匹敵するとのこと。先月には 台風200908号によって台湾で大災害が発生しましたが、フィリピンでも各地で洪水が発生しているようで、大規模な災害へと拡大する可能性があります。
2009年09月26日 11:30 JST
台風16号(KETSANA)がフィリピンの東で発生しました。今後はルソン島北部を横断して南シナ海に進んだ後、引き続き南シナ海を西進してベトナム方面に達する予報が出ています。
なおこの台風とは関係ありませんが、本日は1959年9月26日の伊勢湾台風上陸からちょうど50周年の日となります(参考:伊勢湾台風メモリーズ2009)。本日は伊勢湾沿岸の各地で犠牲者の追悼式(慰霊祭)が開かれています。50周年の区切りを迎えて、公式の追悼式は今年を最後に取り止める場所もあるようです。伊勢湾地域では9月に入ってから、メディア報道も連日のように伊勢湾台風を取り上げてきたそうですが、伊勢湾台風のような災害は他の地域でも起こりうるものです。この特別な日が多くの人にとって、50年前の大災害について改めて学んで考えるきっかけになればと思います。
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