2018年8月4日 7:45 JST
台風12号(ジョンダリ)の経路は回転が続き、大回転、中回転、小回転を描いた後に上海付近に上陸して消滅しました。このような複雑な経路は珍しいため、 複雑な経路の台風に追加しました。
2018年7月31日 7:45 JST
台風12号(ジョンダリ)の経路を台風予報履歴/発表時刻固定で確認すると、九州の南方で小さな円を描きつつ回転を続けていることがわかります。これまで描いてきた大きな円は寒冷渦の影響でしたが、寒冷渦が徐々に消えつつあるところに、今度は南の太平洋高気圧と北のチベット高気圧の間で微妙なバランスが生じたことが、この小さな円を生み出したのかもしれません。ただしここで複雑な経路は終わりそうで、その後は通常の西向きルートに戻り、中国大陸へと進む予報です。一部の地域ではまだ強い雨雲が残っておりますので、リアルタイム雨雲レーダー(気象レーダー)画像などを活用して、引き続きご注意ください。
2018年7月29日 9:00 JST
台風12号(ジョンダリ)は日本列島を東から西に縦断するという初めての経路を進んでいます。これは太平洋上に居座る上空の大きな渦(寒冷渦)の周りを台風が進んでいるためです。このような逆回転コースを進む台風は時々ありますが、今回はこの経路が本州上となったことが珍しいと言えます。
なお上空の寒冷渦については、以下のデータなどで確認できます。まず気象庁の高層天気図では、高度図で太平洋上に大きな閉じた等圧線があり、高度によってはその周囲に小さな閉じた等圧線が見えますが、前者が寒冷渦、後者が台風ですが、サイズとしては前者の方がずっと大きいため、こちらが台風に影響を与えています。
さらに、フルディスク/全球 - 「ひまわり8号・9号」画像/動画の中でも特に水蒸気画像(B08)の動画では、台風の小さな渦がより大きな渦の周囲を流れている様子がわかります。
最後にやや見づらいのですが、GPV Navigator (解析)の全球モデルまたはメソモデルでも、寒冷渦の存在を確認することは可能です。
ちなみに台風の上陸は三重県伊勢市付近。そして記録的短時間大雨情報が奈良県で5回発表されるなど、特に奈良県では雨量が大きくなりました。
2018年7月25日 7:45 JST
台風12号(JONGDARI)が沖ノ鳥島近海で発生し、小笠原→伊豆諸島→本州というコースを進む可能性が出てきました。ただし、予報はまだ不確実性が大きく、どこに進むかはっきりしない状況ですので、今後の予報を確認してください。
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