2017年10月04日 23:30 JST
2017年08月08日 08:30 JST
台風5号(NORU)は、屋久島と種子島を直撃したものの、九州には上陸せず、四国も室戸市付近を「通過」し、結局15時半に上陸した地点は「和歌山県北部」でした(参考:気象庁防災情報XML(全般台風情報))。その後は関西から北陸を通過し、現在は新潟県に中心を移していますが、上陸後も粘り強く生き残っており、レーダーにもまだ強い雨雲が存在することから、引き続き大雨への警戒が必要な状況です。
ここまで粘り強い台風となると、寿命の点も気になってきます。台風の寿命によると、この台風があと半日生き残ると、気象庁定義での歴代3位、デジタル台風定義での歴代2位の長寿台風となり、あと1日以上生き残れば長寿ランキングのトップも見えてくることになります。一方、平均速度に着目すると現在は15.8km/hと自転車なみの(あるいは自転車よりも遅い)スピードであり、ノロノロ台風であることは確かです。とはいえ長寿台風はどれも平均速度が16km/h台以下であり、「デジタル台風基準」での長寿ランキングトップの台風197207号は12.9km/h、「気象庁基準」での長寿ランキングトップの台風198614号は15.4km/hという遅さなので、台風5号がとりわけ遅い台風というわけではなく、むしろ生き急がずにノンビリと進んでいるからこそ長寿になれるのだというべきでしょう。
2017年08月05日 20:15 JST
台風5号(NORU)は九州の南に停滞しており、奄美大島では記録的短時間大雨情報が6回発表されるなど、奄美大島と屋久島では50年に1度の大雨が続いています。今日8月5日10時10分のひまわり8号可視カラー画像を見ても、台風の南側の雨雲が非常に分厚く、これが繰り返し奄美大島にかかって大雨となっています。またレーダー画像を見ると、屋久島や鹿児島・宮崎の山地南東斜面でも強い雨が始まっています。ここしばらく台風の動きが遅いため、たとえいまは小康状態でも、再び雨が強まる可能性があります。
ちなみにひまわり8号可視カラー画像は、ひまわり8号クリッピングにて、ズームイン/アウトしながら見ることができます。ただ、データダウンロードの問題もあって、最新画像は途切れ途切れで連続的に揃っておらず、連続的に揃うのに1日程度を要しています。また台風高頻度観測は、ひまわり8号の2.5分間隔の画像をつなげてタイムラプス動画にしたもので、台風の発生から発達までの曇の変化を非常に詳細に見ることができます。
2017年08月05日 10:00 JST
台風5号(NORU)は屋久島と奄美大島の間で停滞しており、十島村の一部は台風の眼に入っているかもしれません。レーダー動画を見ると台風の南側に強い雨雲が広がっているため、奄美大島では記録的短時間大雨情報がすでに3回発表されています。しかし最新のレーダー画像を見ると、現在は奄美大島の大雨は小康状態となっているようです。
今後の台風進路予報を見ると、現在ほとんど停滞している台風は今後北上を開始して種子島・屋久島地方を直撃し、九州、四国、中国地方へと進む予報に変わってきました。これは西日本の広い地域に影響を与えるコースですが、逆に2017年九州北部豪雨や2016年熊本地震などの被災地への直撃は免れそうです。
なお台風5号の長寿記録に関して、今日で15日を越えて長寿台風のランキング上位に入ってきました。ただ歴代最長となるためにはあと4日生き残る必要があり、西日本縦断コースの後に台風の勢力を保てるかどうかは微妙なところでしょう。
2017年08月02日 18:25 JST
本日台風11号(NALGAE)が発生したため、台風5号と台風11号という6号差台風が同時に存在することになりました。これまでの記録である5号差は1967年に一例だけあり、台風196722号と台風196727号とが同時に存在した時期がありました。しかし今回はこれを上回る記録となり、1951年以来最も台風番号差が開く状況となりました。なお4号差記録については台風10号の記事をご覧下さい。
台風5号の寿命は12日を越えましたが、依然として勢力を保っており、5日予報でも台風という予想です。では台風5号は長寿記録も更新できるでしょうか。そこで台風の長寿記録を確認してみると、「気象庁」定義では19日6時間(台風198614号)、「デジタル台風」定義では19日(台風197207号)となっており、トップとなるには少なくとも19日は生存しなければなりません。ここから余命7日もあるかどうかは微妙なところですが、17日越え台風は過去に3例しかないことから、少なくとも長寿ベスト5に入る長寿台風となる可能性は高まってきました。
とはいえ、これから台風が接近する大東島地方、奄美大島を中心とする地方、そして九州地方にとっては、「長寿記録などいいから、さっさと消えてくれ!」というのが本音でしょう。特に、先月7月の大雨で大きな被害となった九州北部地方では、さらなる大雨は復旧/復興に向けた動きにとって打撃となります。奄美大島を中心とする地方を通過した後に、台風がどこに進むかは予断を許さない状況ですが、最新の台風情報を入手して備えてください。
2017年07月31日 21:30 JST
台風5号(NORU)が長生きしている間に、短命の台風が次々に消滅しています。そこで、ある台風の一生の間にどれだけの台風の生死を「目撃」することが可能なのか、調べてみました。
まず「生」の方です。いくつの台風の誕生を目撃できるのか。これは最大が5個で、この台風5号と台風196722号がタイ記録で並んでいます。
次に「死」の方です。いくつの台風の消滅を目撃できるのか。こちらも最大が5個で、この台風5号に加えて、台風195509号、台風196624号、台風196722号の3個がタイ記録で並んでいます。
いずれにしろ生死は5個ずつがこれまでの最大でした。今回、新たに熱帯低気圧が台風になれば、いずれにおいてもこの台風5号が新記録を樹立することになりそうです。
2017年07月31日 09:30 JST
台風5号(NORU)は迷走のあと、再発達しつつ北上を始めました。今後の予報円はまだ大きく、どこに進むかは不確定性が大きい状況ですので、最新情報を入手するようにして下さい。
また寿命がまもなく10日に達する段階でまだ南の海上をウロウロしていることから、今後は長寿台風としての記録がいろいろと生まれそうです。すでに台風10号のページに、「5号差」台風記録の件について記述しましたが、その他の記録についても今後おいおいまとめていきたいと思います。なお長寿台風については継続期間の定義もご覧下さい。
2017年07月21日 12:30 JST
台風5号(NORU)が南鳥島近海で発生しました。動きが遅く、この近海にしばらくとどまる予報です。
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